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「緑の桜」後継ぎOK♪城山台中央公園で苗木植栽

和歌山県橋本市城山台2丁目の城山台中央公園の名物・御衣黄桜(ぎょいこうさくら)のそばに4月21日、若い御衣黄桜の苗木が植栽された。樹勢が老衰化した既存桜(きぞんさくら)の、いわば後継桜(こうけいさくら)で、毎春、同公園で「みどりのさくらまつり」を開催してきた紀見地区公民館の藤田ひとみ館長は「これで一安心です。末永くまつりが続けられ、多くの皆さま方に楽しんでもらえます」と笑顔を見せていた。
既存の御衣黄桜は、同公園ができた約40年前、高さ約3メートルの築山(つきやま)に植栽され、今は背丈や枝張りが約8メートルに成長。その彩色は綺麗な鶯色(うぐいすいろ)、または平安貴族衣装の萌黄色(もえぎいろ)に似ていて、同公民館は今春もすでに第13回「みどりのさくらまつり」を開催。大道芸人のバルーンアートや、認定こども園の子供たちの歌を披露、素敵な模擬店も出て、大勢の市民で賑わった。
それでも、この御衣黄桜は近年、樹勢が衰えてきて、枝折れも心配。同市文化スポーツ振興公社では、危険な太い枝を伐採し、ロープで囲って、注意深く見守ってきた。
この日、振興公社や公民館の関係者らが見守る中、郷土の武田造園の武田和伸(たけだ・かずのぶ)社長が、福岡県久留米市の同業者から取り寄せた、1本の御衣黄桜の苗木を、既存の桜の東側に植栽した。
苗木は約4年生で、高さ約1・5メートル、直径1センチ余り。今は10輪ほどが、薄緑色を浮かべた程度に、白く開花していて、瑞々(みずみず)しい。武田社長は「御衣黄桜の寿命は、天候や日向日陰、土壌などによりますが、ふつう40年以上は大丈夫かと思います」と、植栽を終えたばかりの苗木を見つめた。
藤田館長は「御衣黄桜あっての〝みどりのさくらまつり〟ですので、万が一の場合を考えての〝後継桜づくり〟です。既存桜の健康長寿を願いながら、後継桜の力強い生長を心から祈ります」と話していた。
写真(上)は築山に立つ既存の御衣黄桜の向こうで行われる若い苗木の植栽風景。写真(中)は武田社長自らがスコップを使って植栽される御衣黄桜。写真(下)は植栽された若い御衣黄桜のやや緑に近づいた白い花。


更新日:2016年4月22日 金曜日 01:01

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