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橋本の桜見物は4月上旬♪?丸山公園など無数の蕾

日本の国花は桜と菊(広辞苑)ーー。その桜前線2016が、いよいよ日本列島を北上する。和歌山県橋本市の市街地近くの「桜の名所」では、3月20日現在、蕾(つぼみ)がふくらむ程度で、「見頃」は天候次第だが、例年通り3月末~4月上旬になりそう。橋本市観光協会の畑野富雄(はたの・とみお)会長は「山紫水明(さんしすいめい)の橋本市には、桜の名所が沢山あります。ぜひ、春らんまんを楽しんでください」と、来訪を呼びかけている。
橋本市古佐田のJR・南海橋本駅の北側の丘陵地にある丸山公園のソメイヨシノは、ふくらみ始めた蕾がまだ薄緑色で固い。それでも枝々があからんでいて、花びらに勢いよく彩色を吹き込む気配。
満開時には、職場・友人知人グループが、花莚(はなむしろ)で宴席を張り、酒と肴(さかな)で、わが世の春を謳歌(おうか)する。サル園舎の5匹の親子ザルは、いまはまだ静かな滑り台で遊ぶ家族連れを眺めていた。
同市南馬場の「南馬場緑地広場」は、2001年、市民協力で桜などの木々を植栽。紀の川南岸の長さ約600メートル、幅約10メートルの堤防には約100本の桜の木が成長。今春も約500個の花見提灯(ちょうちん)がぶら下がっている。
ここでは今、早咲きの桜が満開だが、それ以外のソメイヨシノは、無数の蕾をつける程度。川風に吹かれるせいか、まだまだ形は木の芽のようで、丸山公園より開花が遅れそう。堤防では高齢者が1本のペットボトルを抱え、額に汗しながらジョギングしていた。
橋本市高野口町のJR和歌山線・高野口駅の北側の庚申山(こうしんさん)は、高野山はもちろん〝幸村の里〟とスポットライトを浴びる九度山の山河など、紀の川南岸の連峰を展望できる。
春は全山沢山の桜が覆い、明治・大正・昭和初期には、大阪・ミナミの綺麗どころから、大勢の芸者が繰り出し、ここで旦那衆が散財したという。今は、山麓から移築した高野口八幡神社があり、とても静寂で、にぎやかな昔の趣(おもむき)はない。
山頂には高さ約10メートルの展望台(らせん状45階段)や滑り台、ブランコ、東家(あずまや)がある。大切な桜は、今も昔も同じ。全山に植栽されて、下草刈りも整然。今、下界から庚申山を遠望すると、まさに「山笑う」(俳句の春の季語)雰囲気だが、山にのぼるとソメイヨシノなどの桜の蕾はまだまだ固く、陽春の日々を歓迎しているところ。
フォトライターの北森久雄(きたもり・ひさお)さんは「桜というのは、とても賢いですね。今年も寒暖を繰り返してきたのに、その時がくれば、ちゃんと咲いてくれます」と微笑んでいた。
写真(上)はまだまだ固い丸山公園の桜の蕾。写真(中)は紀の川南岸の「南馬場緑地広場」で満開の早咲きの桜。ほか約100本の桜並木は4月上旬頃が見頃となりそう。写真(下)は橋本・伊都地方の山河を展望できる高野口の庚申山=桜の木々はあからんでいる。


更新日:2016年3月21日 月曜日 00:01

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