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寒さ大好き♪カモ30羽~橋本・中池に水尾かがやく

春とは名のみの、寒さ厳しい中、和歌山県橋本市原田の通称「中池(なかいけ)」で2月25日、極寒のシベリア方面から飛来した約30羽のハシビロガモ(嘴広鴨)が、悠々と遊泳し、寒い春を楽しんだ。
ハシビロガモの雄(おす)は、頭が緑色で胸が真っ白、わきから腹にかけて、栗色で全体に鮮やか。雌(めす)は、全身褐色(かっしょく)で、かなり地味な色合い。
このハシビロガモは昨年秋、10羽程度の第一陣が飛来。その後も相次いで飛来し、2月上旬には約3倍に増えた。
ハシビロガモは、池の面を泳ぎ回り、名前の通り、広い嘴(くちばし)で、プランクトンの多い水を含み、水草を食べる。
1羽のカモが全速力で前進すると、他のカモたちも「負けるものか」と後を追う。そのたびに、幾重もの波紋が広がったり、幾筋もの長い水尾を曳いたり。まさにカモの楽園である。
日本野鳥の会和歌山県支部の中西正和(まさかず)副会長によると「ハシビロガモはシベリアの渡り鳥」。紀の川には水草類がないので、池に集まって越冬したうえ、暖かい5月頃に北へ帰る。
2月25日の橋本地方の最低気温は氷点下3度、最高気温も8度止まりで、昼間は春光が届いたものの、まだまだ真冬並みの寒さ。それでもハシビロガモは、「これでちょうどいい」とでも言うように、すいすいと泳ぎまわる。
池畔(ちはん)を行きかう人たちは、思わず立ち止まり、「寒さも、もうしばらく」と、かわいい光景に見入っていた。
写真(上)は綺麗な水尾を曳いて前進するハシビロガモたち。写真(中)は雌雄仲良く水草を食べるハシビロガモ。写真(下)は約30羽のハシビロガモが遊泳する中池。


更新日:2016年2月26日 金曜日 00:03

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