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柚子茶接待♪慈尊院~茅の輪くぐり♪丹生官省符神社

穏やかな正月日和に恵まれた平成28年元旦から3日にかけて、和歌山県九度山町の高野山真言宗・女人高野別格本山・慈尊院(じそんいん)と南隣の丹生官省符(にうかんしょうぶ)神社は、大勢の初詣客でにぎわった。
慈尊院と丹生官省符神社は、弘法大師が弘仁7年(816)、高野山開創と同時に創建した。慈尊院は大師の母・玉依御前(たまよりごせん)が女人禁制で高野山に登れず同院に滞在。大師と毎月九度会い83歳で永眠。大師も1か月後に入定した。
丹生官省符神社は「官省符荘」という広大な荘園の神社。橋本・伊都地方の総社(総氏神)で、官省符荘の大勢が参加して祭礼。いずれも古(いにしえ)ロマンを伝承している。
今年の正月は、雲間から日差しが輝き、10日からはNHK大河ドラマ「真田丸」が始まるとあって、とくに参拝・観光客の姿が目立つ。
初詣客は先ず慈尊院の山門をくぐり、国宝の本堂に向って参拝。安念邦賢(あんねん・ほうけん)副住職から、柚子茶(ゆずちゃ)の接待を受けた後、名高い高野山案内犬・ゴンちゃんの彫像に合掌。開創1200年記念で修復した綺麗な多宝塔などを見て回り、清々しく心を癒した。
次に境内南側の119段もある急な石段を登ると、朱塗りの大鳥居の下には、2本の青笹が立ち、その間に直径約1メートルの茅の輪(ちのわ)が設けられている。
同神社では「この茅の輪くぐりは神代の昔、素盞鳴命(すさのおのみこと)が、蘇民将来(そみんしょうらい)という人物に、宿を借りたお礼に、『お祓いの霊力ある茅の輪を作り、腰に着けたら、病気になったり、悪いことにあったりしない』と教わり、現代まで伝承されてきた」と案内している。
初詣客は、大鳥居前で立ち止まり、神妙な面持ちで茅の輪をくぐり、参道正面の本殿に向って柏手し、恭しくお辞儀。すぐ近くには画家・松山敏彦(まつやま・としひこ)さん製作の「申(さる)」の大絵馬が飾られている。
ある家族連れは、子どもが茅の輪をくぐると、お母さんがスマホで撮影し、その元気で可愛い姿を、親しい人たちへ発信。大絵馬の前では、ご高齢のご夫婦が、出会った人にカメラを手渡して撮影を依頼。にっこり笑顔を見せていた。
同神社では「茅の輪」は小正月(1月15日)まで設置し、丁重にくぐる参拝者の幸せを祈っている。
写真(上)は綺麗な多宝塔に日が差す慈尊院の山門をくぐる家族連れ。写真(中)は大鳥居の茅の輪をくぐる子どもの可愛い姿。写真(下)は茅の輪の向こうに見える朱塗りの丹生官省符神社の本殿。


更新日:2016年1月4日 月曜日 00:00

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