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幸あれ♪大絵馬「未」松山さん制作~丹生官省符神社

参拝客から「素敵な大絵馬が見られる」と人気の、和歌山県九度山町慈尊院の丹生官省符(にうかんしょうぶ)神社=宮崎志郎(みやざき・しろう宮司=で、今年も画家・松山敏彦(まつやま・としひこ)さん(和歌山県出身)が、平成27年の干支(えと)「未(ひつじ)」の大絵馬制作に取り組んでいる。たまたま名前が同じの、和歌山県アマチュア映像連盟の松山健(まつやま・けん)会長は、「丹精込めて、干支を描く、松山さんの姿に感銘しています。大絵馬は、来年も幸せを運んでくれることでしょう」と話し、ビデオカメラを構えていた。
大絵馬は高さ約2メートル、幅約3・5メートル(シナベニヤ製)で、制作途中の図柄は、草原の中、ふわふわの毛に覆われた「親子ヒツジ」の立ち姿。2頭の子ヒツジは人懐こい眸(ひとみ)をし、親ヒツジは子ヒツジを守るような瞳をして、ほのぼのとした雰囲気を感じさせている。
この大絵馬の制作は、荘厳な神棚のある畳の間で行われていて、完成した後は12月第1日曜(7日)、本殿西脇に飾られている「午(うま)」の大絵馬と掛け替えて、迎春準備に入る予定。
同神社は弘仁7年(816)、弘法大師・空海が創建したとされ、本殿東脇には、これまた松山さん制作の「2匹の犬を連れた狩場明神(かりばみょうじん=同神社の御祭神)と、弘法大師・空海の出会いの大絵図」が常設されている。
大絵馬の制作は、松山さんが同神社の依頼を受けて、平成平成5年(1993)の大絵馬「酉(とり)」から開始。「当初、絵馬は正月らしく、華やかに」と考え、干支(動物)を描くだけだったが、同神社と高野山の深い関係を知った後は、干支の背景に高野山・大塔や、高野山・町並みなど配するなど工夫。平成16年(2004)に同神社を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録された後は一層、緊張感をもって制作するようになったという。
毎年、大晦日や正月三が日には、大勢の参拝客が訪れ、家族連れや若いカップルらが、この大絵馬をバックに記念撮影。松山さんは「皆さんから〝すごい〟とか〝今年もいいことが起きそう〟などと言われると、うれしくて、制作に力が入ります」とにっこり話していた。
松山さんは大阪芸術大学美術学科を卒業。和歌山県展で知事賞、第54回独立展新人賞、第74回独立展で独立賞を受賞するなど、受賞多数。受賞作は「独立美術協会」で検索すれば鑑賞できる。
写真(上、中)は丹生官省符神社の大絵馬「未」制作に取り組む松山さん。写真(下)は丹生官省符神社の本殿東脇に立つ「狩場明神と弘法大師・空海の出会いの大絵図」(松山さん制作)。


更新日:2014年11月18日 火曜日 00:00

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