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最高峰「夢」に50個合格♪甘熟富有柿・初出荷
富有柿(ふゆうがき)の最高峰とされる甘熟富有柿「夢(ゆめ)」の選果作業が11月27日、富有柿の本場・和歌山県九度山町のJA紀北かわかみ・マルい選果場で始まった。28日に大阪市の卸売市場へ初出荷、セリにかけられた後、有名デパートなどで販売される。
この富有柿は、同町内の22軒の農家が今年8月中旬から、柿玉一つ一つに、雨をはじいて通気性のいい紙袋をかぶせ、病害虫を寄せ付けず、やさしく甘熟させてきた。
同日、JA職員らは収穫した富有柿をセンサーで糖度や色付き具合を識別。さらに経験豊富な職員の眼力で厳選した。逸品「夢」は糖度18度以上で甘く、果頂部(かちょうぶ)が丸みを帯びて艶(つや)があり、熟柿(じゅくし)と違って歯触(はざわ)りがよい。
同JAでは「夢」1箱当たり3Lなら8個入り、4Lは7個入り、5Lなら6個入りで出荷。昨年は1ケース30000円(御祝儀相場)で競り落とされている。今年も同額程度が期待され、小売値は10000円前後になりそう。
また、今年は「夢」と美味しさや形状を張り合う甘熟富有柿を箱詰めした「希(のぞみ)」も新発売。28日に神奈川県内の卸売市場に出荷され、東京方面のデパートで販売される。
この日、同JAのイメージキャラクター「かきたん」も登場、職員らが完熟甘柿の出来具合をチェック。さすがに「夢」合格はわずか約50個、「希」合格も約100個と少なく、もちろんその他も高級品で、これまで通りの「あま柿・富有柿」として出荷される。
同JAの下林茂文(しもばやし・しげふみ)組合長は「今年は天候不順のため、柿栽培は大変でしたが、農家の方々の技術と努力でこのように最高級ブランド品を選果・出荷でき、立派に〝日本一の九度山の富有柿〟の美味しさを証明できます」と胸を張っていた。
写真(上)は甘熟富有柿「夢」=左と「希」=右を披露する女性と「かきたん」。写真(中)は甘熟富有柿「希」。写真(下)は「夢」をアピールする下林組合長=右ら。