ニュース & 話題
串柿の玉簾♪日に輝く~四郷の山里・23日軽トラ市
日本一の串柿の本場、和歌山県かつらぎ町四郷(広口、滝、東谷、平)地区で、今、約400年前から続いている「串柿の玉簾(たますだれ)干し」が最盛期を迎え、晩秋・初冬の山里に輝いている。
この串柿の玉簾は「夫婦にこにこ(2個2個)仲むつ(6個)まじく」と、1本の竹串に10個の柿を通し、それを10本、簾のように編み上げたもの。12月には美しく干し上がり、京阪神方面に出荷され、正月の縁起物として、各家庭の床の間に飾られる。
今、例えば山裾の四郷地域交流センター「ともがき」(旧四郷小学校)付近から、山上の「堀越癪(しゃく)観音」へマイカーで登ると、沿道の家々の軒先などで、おびただしい数の「串柿の玉簾」が続く。観光客らは、いろんなアングルからスマホなどで撮影し、家族や友だちに紹介している。
地元農家の小林洋之(こばやし・ひろゆき)さん(62)一家は、収穫したばかりの柿のヘタを、一つずつ丁寧に取り除いたうえ、機械でするすると皮をむき、串に通して天日干し。「今年も串柿は玉太り、色艶もよく、いい正月飾りになりそう」と喜ぶ。軒下には美味しい「干し柿」もぶら下がっていて、観光客は1本(11個付き)500円の〝干し柿〟を次々買い求めている。
長らく続いた「四郷 串柿まつり」は、交通事情などの都合により昨秋で終了。今年は11月23日(月・祝)午前9時~午後3時、四郷地域交流センターで「軽トラ市」(四郷串柿の季実行委員会主催)を開催する。ここでは地元特産品の販売や、柿の皮むき体験があり、ちょうど串柿の綺麗な季節だけに、大勢の観光客が訪れそう。
会場はJR和歌山線・笠田駅下車北へ5キロ。
主催する四郷串柿の季実行委員会は「駐車場が狭いので、できるだけ乗り合わせて来てください」と呼びかけている。四郷地域交流センター(電話=0736・25・0002)。
写真(上)は天日干ししたばかりの串柿の玉簾。写真(中)は収穫したばかりの柿のヘタを取り除く作業=小林洋之さん方で。写真(下)は山上の道沿いで日に輝く長い串柿の玉簾。