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「いのちの交響」日韓現代美術展~9月高野山で初開催
弘法大師・空海の高野山開創1200年特別企画展「いのちの交響~空海の地で会う日・韓現代美術」(同展実行委員会主催)が、9月5日(日)~11月3日(火・祝)、和歌山県高野町高野山の高野山真言宗総本山・金剛峯寺と開創1200年ギャラリーで開かれる。日韓国交正常化50年の節目ながら、両国は険悪な状況に陥っており、同実行委では「この美術展を通じて、空海のいのちの思想、共生の思想を喚起し、両国の共生につながれば」と期待している。
金剛峯寺とNPO法人芸術環境計画「ARTPOT」で構成する「いのちの交響」展実行委=委員長・添田隆昭(そえだ・りゅうしょう)高野山真言宗宗務総長=主催。
出展作家は日本から榎忠(えのき・ただし)さん、井上廣子(いのうえ・ひろこ)さん、淀川(よどがわ)テクニック=柴田英昭(しばた・しげあき)さんの3人、韓国から徐庸宣(ソ・ヨンソン)さん、崔石鎬(チエ・ソクホ)さんの2人。
例えば淀川テクニックさんの作品は、ゴミや漂流物を使って巨大なチヌ(5×3メートル)を制作。徐さんは、眼前の自然風景や状況を感じ、数々の記憶を絵画表現。当日は金剛峯寺の別殿と奥殿、金剛峯寺前の開創1200年ギャラリーに、計5作家の立体や彫刻、絵画など約40点が出品される。
実行委では「金剛峯寺はもとより、聖地・高野山で、このような現代美術展を開くのは初めてです。美術館とは違った発見、魅力を感じると思うので、大いに楽しんでほしい」と呼びかけている。
開場時間は午前8時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)、会期中無休、観覧料(2会場セット)一般1000円、大学・高校生800円、中学生以下無料。前売り及び10人以上の団体は、一般800円、大学・高校生700円=いずれも金剛峯寺・拝観料(500円)別。
関連イベントとして、8月29日(土)、30日(日)の午後1時~午後5時、開創1200年ギャラリーで、淀川テクニックさんの公開制作がある。参加無料。
9月5日(土)午後1時30分~同3時30分、金剛峯寺宗務所3階大会議室で、オープン記念フォーラム「いのちと向き合う現代美術」があり、添田宗務総長、奥村泰彦・和歌山県立近代美術館教育普及課長、全出品作家が出席する予定。参加無料。
9月20日(日)午後1時30分~奥殿、別殿で榎本忠さん、井上廣子さんによるアーティストトーク(自作解説)。要・観覧チケット。10月11日(日)午後1時30分~別殿で崔石鎬さん、淀川テクニックさんによるアーティストトーク。要・観覧チケット。
問い合わせは「いのちの交響」展実行委員会事務局(電話・FAX=06・6445・2650)。
写真(上)は榎さんの作品=左上=と徐さんの作品=左下、崔さんの作品=右。写真(中)は会場のひとつ、金剛峯寺の別殿。写真(下)は淀川さんの作品=上=と井上さんの作品=いずれも広報用画像。