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本尊・薬師如来像ご開帳~高野山開創1200年
弘法大師・空海の「高野山開創1200年記念大法会」が、晴れ渡った春爛漫の4月2日、和歌山県高野町の高野山真言宗総本山・金剛峯寺や壇上伽藍などで営まれた。
172年ぶりに再建された壇上伽藍の中門や四天王像の修復・新造の落慶法要、金剛峯寺の本尊・薬師如来像の初の御開帳などがあり、大勢の参拝・観光客を喜ばせた。
この日、午前6時、中西啓宝(なかにし・けいほう)管長・座主ら約50人の僧侶の列が、金剛峯寺を出発。壇上伽藍の蛇腹道から、蓮池に新しく架けられた太鼓橋を渡り、中門を経て、地主神の御社に御幣(ごへい)を納めた。
午前9時には、約400人の僧侶の列が、弘法大師・空海の御入定(にゅうじょう)地・奥の院で、1000年前から燃え続けているとされる聖燈(しょうとう)や、僧侶が全国行脚に携行した三鈷杵(さんこしょ)などを持ち、同じコースを粛々と行進。
中西管長・座主は中門前で、清めの水を奉げる加持(かじ)を行い、続いて、大相撲の横綱・白鵬と日馬富士が、中門に向って土俵入りを奉納。中門の完成と四天王の新造、修復を祝った。
このあと、中門正面の金堂に、仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事や、仏師・松本明慶(まつもと・ゆうけい)さんら、大勢の来賓が参列。金堂に安置されている金剛峯寺の本尊・薬師如来像=高村光雲(たかむら・こううん)作=を御開帳し、表千家のお茶、小原流のお花を献上した。
この日、金剛峯寺も壇上伽藍も、国内外から訪れた参拝・観光客で賑わい、本山前の本通りに軒を連ねる土産物店や食堂、喫茶店も、沢山の人々で溢れかえっていた。
写真(上)は金堂で初めてご開帳となった金剛峯寺の本尊・薬師如来像。写真(中)は中門前に御幣が到着し読経する僧侶の列。写真(下)は新しい太鼓橋を始めて渡る御幣と僧侶の列。