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「朱塗りの椅子」も飾ります♪北森さん21日~「陶展」

若い頃、奈良・東大寺の長老に指南を受け、現在、近畿一円で活躍中の陶芸家・北森義人(きたもり・よしと)さん(50)=和歌山県橋本市隅田町山内=の「陶展(とうてん)」が、3月21日(土)~28日(土)、郷土の同市恋野989、カフェギャラリー「藪椿(やぶつばき)」の別棟〝いろりの間〟で開かれる。「陶展」とはいえ、今回は約3分の1を木工芸品で飾る予定で、北森さんは「これは土と木との素材の違いだけ。表現したい心は同じなので、作品から、何かを感じてもらえれば」と言っている。入場無料。
「藪椿」の〝いろりの間〟は、奈良時代のヒロイン・中将姫ゆかりの恋野の丘陵地にある木造平屋の古民家。床の間、畳の間、板の間、囲炉裏があり、障子の薄明かりや、透明ガラス戸の縁側も素敵。
今回は壺や湯飲み、花入れ、花台などの陶芸品のほかに、椅子(いす)や壁掛けなどの木工芸品を展示。1人掛けの椅子や、3人掛けの長椅子などで、上部は朱塗り、脚部分は黒塗りでまとめられ、木目は見えず、まるで漆塗りの趣き。壁掛けはカボチャやピーマン、レモンなど描いていて、和室、洋室を問わず、心地よい空気を与える作品となっている。
北森さんは大阪芸術大学を卒業後、陶芸家、書家、画家としても透徹した東大寺の元長老・清水公照(しみずこうしょう)師(故人)に師事。北森さんが自宅裏に築いた〝穴窯(あながま)〟で、大鉢、絵皿、泥仏などを共同製作、修業を重ねてきた。
数年前からは、木工芸にも傾注していて、木に文字を彫った扁額(へんがく)や、花を飾る花台など、様々な作品制作に挑み、多くの〝陶芸ファン〟が〝木工芸ファン〟ともなっている。
「藪椿」を経営する新田綾子(にった・あやこ)さんは、「北森さんの椅子は、例えば玄関に置くと、装飾的にも素敵です。それに、お客様には座って待ってもらえるし、椅子があると、靴も履きやすいので、喜んでいただけますね」と話す。
北森さんは「木工芸といえは、誰しも〝木目の美しい新木〟が素材と考えがちですが、私はあえて古木などに彩色を施し、別感覚の美を追求してみました」と説明。「陶芸と木工芸…、それは素材が違うだけなので、私は私らしく、作りたいものを作ってまいります」と、明るく笑っている。
陶展開催時間は午前10時~午後6時(最終日は同5時)。問い合わせは北森さん=〒648・0003 橋本市隅田町山内668 (電話0736・36・2939)。
写真(上)は「藪椿」近くの畦道で金剛山をバックにした北森さんと朱塗りの三脚椅子。写真(中)は昨年の「陶展」の展示風景。写真(下)は展示会場となる「藪椿」の〝いろりの間〟=手前左側が「藪椿」、右側が〝いろりの間〟。


更新日:2015年3月15日 日曜日 00:00

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