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国宝・不動堂、水幕が覆う~高野山小児童ら訓練見学

和歌山県高野町の高野山小学校=吉岡弘文(よしおか・ひろふみ)校長=の3年生児童は、文化財防火デーの1月26日、世界遺産・高野山の壇上伽藍(だんじょうがらん)にある国宝・不動堂で、ドレンチャー(水幕防火設備)を使った防火訓練を見学し、文化財の大切さを学んだ。
この不動堂は建久9年(1198年)の創建で、今の建物は鎌倉時代後期に高野山内に建立され、明治32年(1899年)に国宝指定。明治41年(1908年)に解体、現在地に移築。屋根は檜皮葺(ひわだぶき)で、外観は平安貴族の邸宅風。
この日、高野山小学校の3年生児童11人は、不動堂前に集合。近くの蓮池周辺で消防訓練を終えた消防関係者が、不動堂前の境内にあるバルブをひねると、不動堂の棟付近に設置されたドレンチャーから、一斉に噴霧状に放水。檜皮屋根はたちまち水幕に覆われて、びしょ濡れになり、四方の屋根からは滝のように水が流れ落ちた。
この間、高野山文化財保存会の木村悟(きむら・さとる)課長が「ドレンチャーは、高野山の他の寺院で火事になった際、その火の粉が燃え移らないように、檜皮屋根を水幕で覆い、びしょ濡れにします」と、その威力を説明すると、児童たちは目を丸くして頷いた。吉岡校長は「当校の児童は毎年、見学していますが、きょうの3年生は初めてです。消火訓練を目の当たりにしたことで、児童たちは、高野山の文化財の歴史の重みを感じ、その大切さを体感できたことと思います」と話した。
高野山内では、檀上伽藍の御影堂(みえどう)、徳川家霊台2棟、奥の院の経蔵(きょうぞう)、金剛三昧院(さんまいいん)の多宝塔など計6棟は、地上に放水銃を設置しているが、屋根にドレンチャーを設けているのは不動堂だけで、全国でも珍しい。
写真(上、下)は国宝・不動堂の屋根に水幕を張る訓練を見学する高野山小学校の児童たち。写真(中)は境内のバルブをひねると一斉に国宝・不動堂の檜皮屋根を覆うドレンチャーの水幕。

更新日:2015年1月27日 火曜日 00:03

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