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「未の大絵馬」奉納~隅田八幡~白内障と闘い山内さん

和歌山県橋本市隅田町の隅田八幡(すだはちまん)神社の大晦日~元旦を飾る「未(ひつじ)の大絵馬」と「竹灯籠(たけどうろう)」が準備された。「未の大絵馬」は、日本画家・山内清治(やまうち・せいじ)さん(73)が描き、「竹灯籠」は同神社氏子青年会=森脇和哉(もりわき・かずや)会長=が制作した。同神社の寺本佳文(てらもと・よしふみ)禰宜(ねぎ)は「いずれも良き出来栄えで、皆さんに喜んでもらえます」と言っている。
来年の「乙未(きのとひつじ)の大絵馬」は、縦横約2メートルのベニヤ板製で、親子2頭の羊(ひつじ)を表現。親は子を守りながら、子は親に甘えながら、こちらを見ている、ほのぼの感でいっぱい。
山内さんは、美人画の巨匠・中村貞以(なかむら・ていい)画伯(1900~1982)の愛弟子(まなでし)で、同神社には2006年元旦から毎年、干支の大絵馬を奉納。今年も、自らの白内障と闘いながら、絵筆を執ったという。
「竹灯籠」は長さ約10センチ~約1メートル、直径10~12センチの円筒状で、節の部分に燭台をはめ込んだ。制作本数は計約700本で、うち約400本は、3本ずつシュロ紐で縛って約150束とし、残りは1本ずつの単体とした。
氏子青年部会の約20人が、竹山から青竹を切り出し、機械ノコギリなどで、切り口を斜めに裁断。束ねたり、古い燭台を磨いたりして整えた。2008年(平成20)正月用からはじめ、今回で8回目になる。また、初詣客の心身を暖める〝どんど焼き〟用の材木の一部も境内隅に用意した。
「乙未の大絵馬」は、同神社拝殿脇に飾られ、元旦には参拝の家族連れや若いカップルらが、その前で記念撮影。「竹灯籠」には、希望者が祈願文や氏名を書き、参道や拝殿前に並べ、大晦日から元日午前2時頃まで、参拝者の足元を照らすことになる。
寺本・禰宜は「元旦には、竹灯籠の光に照らされて拝殿へ進み、参詣後は、大絵馬の前で写真を撮って、お幸せになってください」と言っている。
写真(上)は山内さんが制作、隅田八幡神社に飾られた「乙未の大絵馬」。写真(中)は大晦日~元旦の〝とんど焼き〟用の材木とめでたい真っ赤な実南天。写真(下)は制作された「竹灯籠」の数々。


更新日:2014年12月18日 木曜日 00:00

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