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高野山で紅葉始まる~西行桜や楓~見頃本番11月

あの台風一過のあと、冷たい北風が吹いて、弘法大師・空海が開いた真言密教の聖地、和歌山県高野町の高野山(標高約850メートル)で、木々の葉が足早やに色づき始め、国内外からの参拝・観光客に、深まりゆく秋を感じさせている。
とくに、高野山真言宗総本山・金剛峯寺前から檀上伽藍(だんじょうがらん)に通じる蛇腹道(じゃばらみち)や、再建中の外観を現した朱色の中門、高野山・霊宝館の入り口付近などで、もみじ、楓(かえで)、銀杏(いちょう)、櫨(はぜ)、桜などの木々が紅葉・黄葉を始めている。
蛇腹道わきの西行桜(さいぎょうざくら)は、久安5年(1147)に、高野山・三昧堂の造営の際、西行法師お手植えの桜で、今、赤らんで来ては少しずつ散りはじめ、平成27年4月の「高野山開創1200年大法会」初日に落慶法要が営まれる中門周辺でも、数本の楓が美しい色合いに。金剛峯寺前では、銀杏(いちょう)が、薄緑になり、さらに黄ばみはじめている。
秋は、紅葉ばかりではない。すぐ近くの常喜院(じょうきいん)では、背の高い〝北向地蔵(きたむきじぞう)〟の足元で、清らかな群薄(むれすすき)の穂が、山門を入る風に吹かれている。
加藤栄俊(かとう・えいしゅん)住職は「あまりにも見事な薄なので、約30年前に、向こうから此処へ移しました。どうぞ、ご自由に、ご覧ください」と笑顔で話した。
高野山・霊宝館では、秋期企画展「国を護る神仏」(~平成27年1月12日)を開催中で、重文・徳川家霊台内部の特別公開(11月1日~同9日)も控えている。高野山の紅葉は、毎年11月上旬から見頃を迎えていて、参拝・観光客は、これから高野山の仏教・文化財と、霊峰の秋を楽しむことになる。
写真(上)は世界遺産・高野山の国宝・不動堂をバックに色づき始めた壇上伽藍・蛇腹道の西行桜。写真(中)は常喜院の〝北向地蔵尊〟の足元で秋風になびく群薄。写真(下)は外観を現した高野山・中門と始まった楓の紅葉。


更新日:2014年10月21日 火曜日 00:00

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