ニュース & 話題

アサガオ観賞・紙漉き体験楽し~九度山・紙遊苑

世界遺産〝紀伊山地の霊場と参詣道〟にある紀州高野紙・伝承体験資料館「紙遊苑」(しゆうえん=和歌山県九度山町慈尊院749の6)で、第6回「アサガオ展」が開かれ、夏休み中の子供たちが〝紙漉き体験&アサガオ観賞〟を楽しんでいる。9月7日(日)まで。入苑無料。
アサガオは奈良時代~平安時代、弘法大師・空海など遣唐使が、アサガオの種を下痢、利尿剤などに効能があるとして、中国から持ち帰ったのが始まりとされる。紙遊苑では〝紀伊山地の霊場と参詣道〟の世界遺産登録5周年を迎えた2009年から、その記念事業として毎年、アサガオ展を開催してきた。
今夏も桔梗(ききょう)に似た「桔梗咲き」や、一般的でふつうの「大輪咲き」などのアサガオ6種類を、計128鉢と11個のプランター、ネットを使うなどしてで栽培。猛暑日や真夏日続きの中、水やりを加減しながら、丹精込めて育ててきた。

先日は台風11号の襲来に備えて、アサガオの鉢植えなど、すべてを土塀の蔭に下ろしていたが、運よく台風の直撃を免れ、アサガオは毎朝、美しい表情を見せている。
一方、弘法大師・空海は、アサガオだけでなく、中国から紙の製法も伝えていて、最盛期には九度山町内の100軒もの家々で、高野紙(古沢紙)が漉かれていた。今では製紙メーカーの大量生産に押され、後継者もなく完全に途絶えているため、同町は高野紙の紙漉きを次世代に伝えようと「紙遊苑」を開設。希望者には色紙大(300円)、A3大(同)などの〝紙漉きを体験〟をしてもらっている。

稲葉孝(いなば・たかし)苑長は「たとえ早朝でも、通路は開放していますし、だれでも自由に出入りして結構です。アサガオが瑞々しく開花する、早朝にご覧になればいいと思います」と言っている。
入苑やアサガオ観賞は無料。紙漉き体験は予約制。開苑時間は午前9時~午後4時半。休苑日は月曜と火曜日。問い合わせは、同苑(0736・54・3484)へ。

写真(上、下)は美しく咲いた紙遊苑のアサガオの花。写真(中)は橋本・伊都地方の風景が見渡せる紙遊苑で瑞々しい表情を見せるアサガオの花。


更新日:2014年8月22日 金曜日 00:00

関連記事

ページの先頭に戻る

  • 標準
  • 大
  • RSS
  • サイトマップ

検索

過去の記事