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前畑秀子さん生誕100周年記念展~橋本市図書館
オリンピック史上・日本女性初の金メダリスト・前畑秀子(まえはた・ひでこ)さん(1914~95年)の写真などを紹介する「前畑秀子さん生誕100周年記念展」が、古里の和歌山県橋本市図書館=宮井利明(みやい・としあき)館長=で開かれている。9月21日(日)まで。入場無料。
前畑さんは橋本町(現・橋本市)出身。昭和6年(1931)1月に母、同年6月には父が相次いで病没。その悲しみの中、昭和7年(1932)のロサンゼルス五輪・女子200メートル平泳ぎで銀メダル、昭和11年(1936)のベルリンオリンピック女子200メートル平泳ぎでは、見事金メダルを獲得。NHK・河西三省(かさい・さんせい)アナウンサーの「前畑ガンバレ」の熱弁中継もあり、全国民を大歓喜させた。
同展では、前畑さんが、同郷で仲のいいロス五輪・女子平泳ぎ400メートルリレー5位、ベルリン五輪・400メートル自由形6位入賞の小島一枝(こじま・かずえ)さんと、紀の川で並んでダイビングする瞬間や、前畑さんがベルリン五輪で優勝を獲得したラジオ放送に、万歳三唱で大喜びする家族や親類の人たち、さらに古里の前畑墓地に建つ「前畑秀子の母」顕彰碑(紀州緑石、高さ約1・5メートル、幅約50センチ、厚さ約10センチ)など、いずれも貴重な写真10枚を出展。
また、郷土に建設された「前畑・小島記念プール」落成式の際、前畑さんが読んだ「謝辞」(巻紙)と、お礼の絵葉書、さらに図書「前畑ガンバレ」(金の星社)など5冊を展示している。図書については、すでに4冊が貸し出されているという。
同図書館では「全国ガンバレの日 8月11日」(前畑さん五輪金メダル獲得の日)を盛り上げようと同展を同記念展を企画。前畑さんと親交のあった橋本市古佐田の元区長・阪口繁昭さん(86)に依頼し、保存写真をさがして、寄託してもらった。
宮井館長は「女性初の五輪金メダリストで、橋本市名誉市民でもある前畑さん。ご活躍当時の写真などを見て、その偉業を共に讃えてほしい」と、来館を呼びかけている。
開館時間は午前9時~午後6時。月曜日は休館。
写真(上、下)は前畑秀子さん生誕100周年記念展の様子。写真(中)の上側は紀の川にダイビングする前畑さん=向う側=と小島さん。下側は五輪金メダル獲得に万歳で喜ぶ