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反戦平和の〝連絡会〟発足~映画上映や自由討論

国の秘密保護法や集団的自衛権の問題など、国民の間で論議が渦巻く中、和歌山県橋本・伊都地方で「日本を戦争する国にさせない伊都・橋本連絡会」=高崎正紀(たかさき・まさき)代表=が発足した。同連絡会は結成後初の活動として8月23日(土)、同県かつらぎ町のかつらぎ総合文化会館1階AVホールで、映画「100年の谺(こだま)~大逆事件は生きている~」とフリートークの集いを開催する。入場券は1枚500円だが、同連絡会では「200席限定のため、売り切れの場合は、ご容赦ください」と言っている。

同連絡会は、憲法九条を守る伊都・橋本連絡会や、伊都地方教職員組合、橋本市職員労働組合など、地元の18団体で組織。「だれもが世界平和を願う中、現実には世界各地で悲惨な戦闘が続き、国内でも秘密保護法や集団的自衛権の行使問題など、平和国家崩壊の危機に直面している」と判断、その反戦平和運動の一環として、今回の「映画・100年の谺の上映とフリートーク」を企画したという。

大逆事件とは明治44年(1911)、明治天皇暗殺計画の首謀者とされた無政府主義の幸徳秋水(こうとく・しゅうすい)ら12人が絞首刑にされ、12人が無期懲役に処された別名・幸徳事件。

幸徳秋水は日露戦争中、「平民新聞」を発刊し、「非戦論」を唱えて平和活動。女性でただ1人処刑された大阪市出身の管野スガ(かんの・すが)は、和歌山県紀南地方の「牟婁新報(むろしんぽう)」記者で、労働運動にも貢献している。

「100年の谺(こだま)~大逆事件は生きている~」は、「大逆事件」製作委員会が企画、イメージブレーンが製作、藤原智子(ふじわら・ともこ)さん脚本、田中啓(たなか・けい)さん演出の90分間の作品。

上映後に開かれる「フリートーク」は、元・中学校長の浦本彰夫(うらもと・あきお)さんが司会、革新懇談会代表の泉敏孝(いずみ・としたか)さんがコーディネーターを務め、スタッフがマイクを会場に回しながら、主に参加者同士の間で意見交換、自由討論することになる。

同連絡会では「その後の研究で、大逆事件とは、国家の大逆罪に名を借りた社会主義者、無政府主義者への弾圧であり、フレームアップ(でっちあげ)事件であった」と判断していて、「当日はじっくり映画を鑑賞した後、思う存分、討論してほしい」と呼びかけている。

映画上映は午後1時30分(開場は同1時)、フリートークは午後3時10分~同4時。また、会場ロビーでは、「ヒロシマ・ナガサキ 原爆と人間」写真展が開かれるので、「お早目にご来場、ご覧ください」と言っている。

問い合わせは、同連絡会・富岡嬉子(とみおか・よしこ)事務局長(電話0736・33・0796)。

写真(上)は映画「100年の谺」ポスター。写真(中)は昨年の「ヒロシマ・ナガサキ 原爆と人間」写真展の風景。写真(下)は会場となるかつらぎ総合文化会館。


更新日:2014年8月9日 土曜日 00:00

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