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パワフル!ソテツの花~高崎さん「幸せ」の観賞

和歌山県橋本市神野々の主婦・高崎久代(たかさき・ひさよ)さん(63)方の庭で、今夏、滅多に咲かないというソテツ(蘇鉄)の花が開花し、高崎さんは「その雄花(おばな)の力強い姿に、大きなパワーをいただいた」と喜んでいる。

高崎さん方は、昭和51年(1976)春、新築した木造2階建て瓦葺の和風建築で、ソテツの木は、家が完成した際、夫の母・よしさん(故人)が、南天(なんてん)や山茶花(さざんか)、木犀(もくせい)などとともに植栽した。

そのソテツは今、高さ約2メートルに生長し、頑丈な幹には、大きな鳥の羽根のような葉が、何枚も青々と〝すり鉢形〟に広がり、その真ん中の幹の頭頂部から、まるで巨大な松笠(まつかさ)の形で、高さ約50センチ、直径約15センチの、薄茶色の雄花がすっくと直立。鱗片(りんぺん)が螺旋状(らせんじょう)に着いている。

高崎さんの話によると、このソテツの花は、平成10年(1998)頃、初めて一度だけ咲いたが、当時、高崎さんは病気療養中だった、夫の両親の介護などで明け暮れ。しかも、まったく見た経験のないソテツの花だけに、忙しさにまぎれ、花を花とも知らずに見過ごしてしまった。

それから約15年。今は両親とも安らかに身罷(みまか)り、子供たちは立派に成長。今回、2度目のソテツの花が咲いた時は、先ず「これ何?」と驚いたが、夫に調べてもらって、ソテツとわかった後は、朝な夕な観賞。その花の雄々しさに感嘆している。

もちろん、高崎さん方の庭には、野鳥や蝶々が飛来して遊び、朝露の中で、きりぎりすが鳴く。ヤクルト、新聞配達の人、訪問客たちは、ソテツの花に見とれる。高崎さんは「約20年に1度しか咲かないといわれるソテツの花。今は、日々の生活も穏やかになり、夫と共に幸せな気持ちで、ソテツの花を眺めています」と、明るく笑っていた。

写真(上、下)は高崎さん方の庭に咲いたソテツの雄花。写真(中)はソテツの花を眺める高崎久代さん。


更新日:2014年7月24日 木曜日 00:00

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