ニュース & 話題

高野山・中門の外観見えた~参拝・観光客大喜び

世界遺産・高野山真言宗総本山・金剛峯寺(和歌山県高野町)の壇上伽藍(だんじょうがらん)入口で再建中の、荘厳な中門(ちゅうもん)の外観が周辺から見えるようになり、大勢の参拝・観光客を喜ばせている。6月14、15両日の高野山「青葉まつり」には大勢の人々の目に触れ、平成27年4月の「高野山開創1200年大法会」初日には、中門・落慶法要(大曼荼羅供=だいまんだらく)が営まれる予定で、高野山観光スポットとして脚光を浴びそう。

中門は横幅25メートル、奥行き15メートル、高さ16メートルの巨大な楼門(ろうもん)。高野山で生育した檜(ひのき)、その名も「高野霊木(こうやれいぼく)」を使って、丹塗(にぬり)りを施し、屋根は約27万枚の檜皮葺(ひわだぶ)き。今春、上棟式を済ませ、今年末には完成の予定。

金剛峯寺の説明によると、大伽藍・金堂正面の一段下付近に位置する中門は、弘仁10年(819)に創建。その後、幾多の火災に見舞われ、過去7度の再建を繰り返したが、天保14年(1843)の焼失以来、再建されていない。

今回は来年、宗祖・弘法大師の高野山開創1200年を迎えるのを機会に、建長5年(1253)に再建された5代目の中門の建築様式を再現、時代考証を重ねたうえ再建することにした。

また、文政2年(1819)に中門が焼失した際、京都の仏師・塩釜が製作し、安置していた「持国天(じこくてん)」と「多聞天(たもんてん)」の二天像は、運よく運び出され、大伽藍・西塔を経て、金堂で保存。修復の後、中門落慶に伴い、安置されることになっている。

再建中の中門は、周囲の足場などを除去、今は建物全体が現われ、大伽藍・金堂の濡れ縁や、現場周辺から眺望することができる。

参拝・観光客らは、太い丸柱に支えられた中門の神々(こうごう)しさに見とれたり、宮大工の匠(たくみ)ぶりに見入ったり。遠方から訪れた家族連れらは「高野山には簡単に来れませんので、一足早く伽藍・中門を拝観することができて、とてもありがたい」と喜んでいた。

写真(上、中、下)は、外観を現わした建設中の高野山・金剛峯寺の大伽藍・中門。


更新日:2014年6月14日 土曜日 00:06

関連記事

ページの先頭に戻る

  • 標準
  • 大
  • RSS
  • サイトマップ

検索

過去の記事