ニュース & 話題
古美術市場「紀州屋」~27日〝創立50年競り市〟
古美術ファンの拠点、和歌山県橋本市高野口町伏原1040、古美術市場「紀州屋」=井上美香(いのうえ・みか)代表=の「創立50周年記念大会」が5月27日(火)午前10時から、紀州屋で開催される。市主(いちぬし)の井上勝彦(かつひこ)さんは「一般参加も大歓迎。郷土の古い地車(だんじり)など、珍しい品々を競り市に出しますので、楽しんでください」と言っている。
「紀州屋」は鉄骨スレート葺き平屋(約500平方メートル)で、隣に約35台の駐車場がある。井上さんの父・多一(たいち)さんが昭和39年(1964)4月、数十軒の古美術商の同意と、和歌山県公安委員会の認可を得て創業。同47年(1972)に井上さんが引き継ぎ、県内最古参となっている。
当日は、井上さんが開会挨拶の後、県内や近畿各地の納屋や蔵から初めて見つかった「初品(うぶひん)」を、次々と競り市に掛ける。たとえば絵画、彫刻、掛け軸、陶器、着物など、ながらく眠っていた品々。これを原則5000円からオークション方式で販売することになる。
また、古くから高野口町で曳行されてきた小型地車(高さ長さとも約2・5メートル、幅約1・5メートル、ケヤキ・ヒノキ製)も、初めて競りに掛けられることになっている。
紀州屋の競り市は、毎週「7」の付く日の午後1時から開催。ふだんは近府県からプロ・アマを含めて約60人の骨董ファンが参加しているが、同記念大会には約150人が集まりそう。紀州屋では弁当(550円)100人分を用意。コーヒーやお茶、お菓子は無料提供することにしている。
橋本市議会の前議長でもある井上さんは「収益金の一部は社会福祉関係に寄付させていただきます。どうぞ、骨董市を楽しんでください」と言っている。
写真(上)は毎月「7」の付く日に開かれている紀州屋の骨董市。写真(中)は紀州屋の創立50周年記念大会で競り市に掛けられる高野口(名倉)の地車。写真(下)は紀州屋・市主の井上さん。