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杉村公園は素敵!~資料館や松林荘~児童ら続々
和歌山県橋本市御幸辻の杉村公園にある「橋本市郷土資料館」と生活学習施設「松林荘」が、橋本・伊都地方や大阪府内からの、大勢の観光客、社会見学の小学生に利用され、「勉強になるし、楽しい」と好評を博している。
杉村公園は約12・5ヘクタールの広大な森で、八王子池や丸尾池、とんぼ池があり、春は桜、夏はサルスベリ、秋は紅葉、冬は椿など、四季折々の花が咲いて、野鳥のさえずりが絶えない。同資料館1、2階には、おびただしい数の館蔵品や寄託品が、展示・保存されている。
例えば、入り口正面には隅田八幡神社の国宝・人物画像鏡(レプリカ)を置き、その近くには平成8年(1996)、市内菖蒲谷の熊野神社で発見された青銅製の阿弥陀如来、地蔵菩薩、十一面観音菩薩など、懸仏(かけぼとけ)9面を展示。
このほか館内を回ると、橋本市の名誉市民で世界的超1級の数学者・岡潔(おか・きよし)博士(1901~78年)が直筆で「無心に働いている時 人は無上の幸福を感じているのである」としたためた色紙、オリンピック・水泳の金メダリスト・前畑秀子さん(1914~95)や古川勝さん(1936~93)の写真、関係品が並ぶ。
また、昔、高野山の寺院の屋根は桧皮葺(ひわだぶき)が多く、その山麓・橋本に「桧皮職人」が多かったことを紹介するコーナーでは、屋根葺き業の光景写真や、桧皮の実物、道具類を展示。昔、三石山で製造されていた「凍り豆腐」の道具類や、米・麦作りの農具類、商家の調度品などが並べられている。
一方、松林荘は昭和初期の木造2階建て(約200平方メートル)の日本建築。実業家の故・杉村林之助さんが昭和45年(1970)、森(庭園)とともに橋本市に寄贈。市は改修・整備し、市民の学びの場、憩いの場として開放。会議や茶話会、俳句・短歌会、写生会などに利用されている。
管理・運営する橋本市文化スポーツ室では、同資料館の入場者数は間約5000人、松林荘は約2500人。橋本・伊都地方や大阪府堺市、河内長野市、富田林市などから、家族連れらが訪れ、小学生は弁当持参で遠足に来ている。
郷土資料館と松林荘の利用時間は、午前9時~午後5時。月曜日と祝日の翌日は休み。
申し込み・問い合わせは橋本市郷土資料館(電話&FAX0736・32・4685)。
写真(上)は橋本市郷土資料館の岡潔、前畑秀子、古川勝さんらの資料展示コーナー。写真(中)は桧皮葺き職人の仕事紹介のコーナー。写真(下)は杉村さんの元・本宅である松林荘。