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すごい!萱の絞り機~高野山麓の植物・企画展~
高野山の麓(ふもと)の珍しい植物や、木製の〝萱(かや)の絞り機〟などを紹介する企画展「いのちのつながり~高野山麓の天然記念物~」が、和歌山県かつらぎ町丁ノ町2470の「川上酒かつらぎ文化伝承館」で開かれている。同町教委生涯学習課の和田大作・文化財専門員は「植物の大切さ、面白さを知ってください」と来館を呼びかけている。3月23日(日)まで。入館無料。
会場には、同町の町花・紫陽花(あじさい)を描いた絵画(井上美紀子さん画・蔵)や、町木・金木犀(きんもくせい)の〝木犀家族〟の生け花などを展示。
町内に生育する近畿最大の「十五社の樟樹(じゅごせのくすのき)」、堀越癪観音(ほりこししゃくかんのん)の山茶花(さざんか)の老樹、同町花園の萱の巨木などの写真パネルを掲示。
また、同県紀美野町の農家が所蔵する「萱の絞り機」=欅(けやき)製=や、萱製の臼(うす)、風呂の湯船、碁盤、将棋盤なども飾られている。万葉植物研究家・山元晃さんは「この〝萱の絞り機〟は、なかなかお目にかかれない木製器具です。この器具で萱の実を粉にし、それを蒸して、再びここで絞っていました」と説明。「この木製器具から、労働、家族、生活、人々のつながりの大切さが見えてきます」と話した。
山元さんは、原則として、毎週木曜日に館内展示物を案内、解説している。同企画展は毎週木~日曜日の午前9時~午後5時。問い合わせは同町教委生涯学習課(0736・22・0303)。
写真(上)は珍しい欅製の「萱の絞り機」。写真(中)は萱の木で作られた碁盤。写真(下)は金木犀の生け花〝木犀家族〟を説明する万葉植物研究家・山元さん。
更新日:2014年2月28日 金曜日 00:00