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オペラ〝石童丸物語〟アマチュア公演~成功を祈願

和歌山県橋本・伊都地方のオペラ愛好家でつくるアマチュア劇団「はしもとしふるさとオペラ」(澤村テル代表)は、橋本市民会館での創作オペラ第18回「石童丸ものがたり」12月公演を控えて、11月14日、橋本市学文路の学文路苅萱堂(かむろかるかやどう)で「公演成功」を祈願した。今回は、これまでプロが出演してきた指揮者と主役の2人をアマチュアに交代し、平成10年(1998)の初演以来、初めてアマチュア劇団の本領を発揮することになる。
「石童丸ものがたり」は、筑紫の国(福岡県)の領主が、苅萱道心(かるかや・どうしん)と称して高野山で修行。道心が出家後、生まれた一子・石童丸が父に会いたさに、母・千里(ちさと)とともに、高野山をめざす。しかし、女人禁制のため、母を山麓の宿に残し、不動坂を登り、道心に出会うが、修行中の道心は父と名乗れない。石童丸が落胆して宿に戻ると、母は心労のために急逝。結局、石童丸は道心の弟子となり、仏道修行するが、生涯、父子の名乗りをすることはなかったというストーリー。
同劇団は団員約30人で構成。「石童丸物語」は学文路在住の岩橋哲也さん原作で、これまで舞台演出家の鵜山仁(うやま・ひとし)さんが脚本を書き、作曲家の車川知寿子(くるまがわ・ちづこ)さんが曲を作り、配役・音響・照明などはプロ・アマ合同で、高野山・壇上伽藍や和歌山市、大阪府河内長野市などで上演。好評を博してきた。
12月15日(日)には、橋本市東家の橋本市民会館で公演、同市内では5回目公演となる。今回は、主役2人のうち石童丸には、従来通り中西善子(よしこ)さん、もう1人の苅萱道心には、プロに代わって中前志朗(なかまえ・しろう)さんが出演。指揮者もプロからアマチュアに代わり、下ノ上文和(しものうえ・ふみかず)さんが初登場する。声楽家・澤村代表(91)は、宿屋の主人・おてる役で出演することになっている。
この日、学文路苅萱堂には、中西善子さんや参詣人役の石井敏明(としあき)さんら、約10人が参集。苅萱堂の田野賢朗(西光寺)住職の読経に合わせて合掌し、公演の成功を祈った。企画担当の小嶋彩子(こじま・さいこ)さんは「私たちの劇団は、あくまでアマチュア劇団です。これまでは、プロの方々に、足りないところを補っていただきましたが、やっと独立できるところまできました。今回は、技術部門の一部を除いて、全員アマチュアで演じますので、応援をよろしくお願いします」と話した。また、「財団法人 自治総合センターから助成金をいただき、入場料を安くすることができました。ぜひ、ご来場ください」と呼びかけている。
開演は午後2時。第1部は県立橋本高校邦楽部の筝演奏。第2部で創作ふるさとオペラ「石童丸ものがたり」(約1時間半)を上演。前売り券(全席指定)は大人1000円、高校生以下300円。問い合わせは橋本市民会館(0736・33・6108)。
写真(上)は創作オペラ「石童丸ものがたり」の成功を祈る団員たち。写真(中)は高野山大学・松下講堂黎明館での「石童丸ものがたり」上演風景。写真(下)は学文路苅萱堂に掲げられた絵解き絵馬。


更新日:2013年11月15日 金曜日 01:55

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