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栗拾い体験はシート上で~高齢者ら童心に帰る
和歌山県橋本市隅田町の栗山にある特別養護老人ホーム「ひかり苑・天佳苑」(堀畑光久理事長)で、9月25日、デイサービス利用者を対象にした恒例の「栗拾い体験」行事が行われ、高齢者らは「楽しい」と童心に帰っていた。
同施設の栗山は、約5ヘクタールの広さで、全山山栗に覆われているが、平成8年(1996)、同施設が開設された際にも、約20本の丹波栗の木を植樹した。今では甘い山栗とともに、大きな丹波栗も、沢山実っている。
この日、デイサービスの利用者14人が、ひかり苑の床に敷いたブルーシート上の椅子に着座。栗山をボランティアで世話している元橋本市議の森安欣吾さん(70)が、ブルーシート上に約200個の毬栗(いがぐり=丹波栗)をばらまいて、「さあ、栗拾いをしましょう」と号令をかけると、70代~90代の高齢者らは、施設職員の介助を得ながら、火バサミで毬栗をつかんだり、足で踏みつけて、皮をむいたり。森安さんが「皆さん子供の頃を思い出すでしょう」と声をかけると、「ああ懐かしいわ」「この栗うまそうや」などと、いかにも楽しそうな表情。
この行事は〝高齢者の山中体験〟が危険なため、森安さんが毬栗を拾い集めてきて、施設内のブルーシート上で実施。「居ながらにして〝栗拾い・栗むき〟が体験できる」として好評を博している。
高齢者らは栗拾いの後、それぞれ丹波栗を土産に持ち帰った。施設入所者らは今後〝栗ご飯〟として賞味することになる。
森安さんは「今年は台風18号の影響で、沢山の丹波栗が、青いまま落下しました。それでも、毬栗を1週間ほど乾かしますと、おいしく食べられます。栗そのものは、猛暑つづきだったので、例年より甘いですよ」と話した。
写真(上、下)は夢中で栗拾い体験をする高齢者たち。写真(中)は丹波栗の毬栗と皮をむいた栗。