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稲葉さん筝・三弦の演奏奉仕~高齢者80人楽しむ
和歌山県橋本市古佐田の邦楽ボランティア・稲葉由美子さん(64)は、9月18日、同市岸上の介護老人保健施設「メディケアはしもと」を訪問し、3階ホールで「筝(こと)・三弦(さんげん)・ミニコンサート」を開いた。稲葉さんは平成13年(2001)に同施設がオープンして以来、毎年、演奏奉仕を続けており、岡本勝哉・副施設長は「懐かしい曲を、筝・三弦で聴かせてもらえますので、高齢者の皆さん方は、とても幸せをいただいています」と、感謝している。
この日、会場には、施設の入所者やショートステイの約80人(60代~100歳)が、職員の介助を受けながら、車いすなどで集合。先ず稲葉・副施設長が「台風18号は各地に被害を与えましたが、当施設には幸い被害はありませんでした。きょうは安心して、楽しいひとときを…」と挨拶した。
この後、稲葉さんが三弦で「串本節」「野崎小唄」「影を慕いて」などを演奏しながら、心情を込めてうたうと、お年寄りも大きく口をあけて、これに続いた。
次に筝で「ハッピーバースデイ」を演奏しながら、今月、誕生日を迎えた人たちの名前を、一人ひとりあげながらうたうと、名前をあげられたお年寄りは「わぁ、私や」と大喜び。「赤とんぼ」「旅の夜風」「星影のワルツ」なども一緒に歌って、夢のようなひとときを過ごした。
稲葉さんは橋本・伊都地方の高齢者施設の慰問や、ナチュラルブレイクなどのイベントに参加、中学校での筝・三弦指導など、邦楽ボランティア活動を続けている。「お年寄りは、昔、親しんだ歌謡曲や童謡を懐かしんで、手拍子をとってくれたり、口ずさんでくれたり。いきいきしてくれるのが、一番うれしいです」と話した。
写真(上)は三弦を演奏する稲葉さん。写真(中)は稲葉さんの筝・三弦を楽しむ大勢のお年寄りたち。写真(下)は筝を演奏しながら歌う稲葉さん