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パン作りの妙技~児童らに伝授~平野貴代さん
パン研究家でジュニア野菜ソムリエの平野貴代さん(和歌山県かつらぎ町)は、橋本・伊都地方の子供たちや子育てママらを対象に、各市町の会館や児童館、小学校などで「手作りパン教室」を開き、参加者から「とても楽しい」「手作りはうまい」と喜ばれている。
平野さんは、このほど橋本市立紀見小学校で開かれた〝サマースクール〟でも、2日間にわたって、同小3年~6年生の児童計80人を対象に、「カレーパン&ドーナツの手作り教室」を開催。サマースクールボランティア10人の協力を得て、夏休み中の子供たちに〝パン作りの妙技〟を伝授した。
平野さんは紀見小学校・調理室で、かつらぎ町の築野食品工業㈱や保護者の方々から提供された〝TSUNOのこめ油〟や米粉、カレーなどを用意。「パンに欠かせないイースト菌は、糖をアルコールや炭酸ガスに分解するので、その時、炭酸ガスを包むパンの生地がふくらみます」などと説明。子供たちの前で、イースト菌を入れて、米粉を練り上げていく妙技を披露、その手ほどきを実演した。
この後、可愛い三角巾にエプロン姿の子供たちは、平野さんやボランティアの女性たちに教わりながら、生卵をぬるま湯でといた米粉を、懸命に素手で練り上げたり、生地を持ち上げては、卓上に叩きつけたり。室内はパン、パン、パン…と活発な音がして、楽しい雰囲気でいっぱい。やがて生地は、イースト菌のパワーで、徐々にふくらんでくる形も、しっかりと見届けた。
最後に子供たちは、揚げたてのカレーパンをカリカリと快音を立てながら食べると、「やっぱり出来立てはうまい」「わたしパン屋さんになりたい」「イースト菌って不思議ね」などと、感激の声がもれた。平野さんは「パン屋さんになりたいという子がいて、とてもうれしいです。このパン作り体験が、この子たちの成長に役立ってほしい」と、将来に期待していた。
平野さんは専業主婦で、「子供においしい手作りパンを食べさせてあげたい」と、正式にパン作りを勉強。ホームメイド協会(現ホームメイドクッキング)で、パン、天然酵母パン、ケーキの講師資格、さらにジュニア野菜ソムリエの資格も取得した。かつらぎ町は、柿の名産地なので、柿を使った独自のパン作りにも挑戦しているという。
写真(上、中、下)は、いずれも紀見小学校・サマースクールで開かれた「カレーパン&ドーナツの手作り教室」の風景。指導しているのは平野さん。