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国城山で地滑り、2軒9人避難…農道建設現場近く

和歌山県橋本市西畑の国城山中腹で行われている紀の川左岸農道の建設現場近くで、地滑りが起きる危険性が生じ、地元住民2軒9人がすでに移住避難、1軒3人が移住避難準備をしていることが、7月5日、高野山麓・橋本新聞の取材でわかった。避難準備している国城山周辺の自然環境保全グループ「プロムナード国城」会長の徳田勝治さん(68)は「農道は非常に大切ですが、安全安心な道路建設をお願いしたい」と訴えている。
紀の川左岸農道は、橋本市清水から九度山町を経てかつらぎ町西渋田を結ぶ紀の川流域の生活基盤にとって最重要な道路。現在、紀の川・橋本高野橋から国城山中腹に向かって、着々と工事が進められている。
地元住民の話によると、今年2月頃から、同市西畑の2軒の家屋に、ひび割れなどのひずみが生じたことから、わずかながら広範囲に地滑りが起きている危険性があることを感じ、行政側に調査と対策を依頼した。
このうち1軒(6人家族)は、家の基礎部分と床面のコンクリート部分に幅1、2センチのひび割れが生じ、もう1軒(3人家族)については、家の基礎部分の数か所に細かいひびが入り、ガレージは約30センチ移動。そのひずみでシャッターが上がらなくなり、水道管は修繕を重ねたが、地中で何度も外れてしまったという。
この2軒は、農道建設現場の東側の山の急斜面にあり、和歌山県は測定器具を設置して監視中だが、地滑りの恐怖を感じた2軒は、すでに国城山のふもと、橋本市神野々や南馬場の空家に移住避難している。
一方、徳田さん方は、今のところ家屋に直接の被害はないが、近く東側の山斜面で同工事が始まる予定。徳田さんが小学校3年生の頃、この山斜面が大雨で崩れ、避難した経験があり、今年6月の大雨の際には、徳田さん夫婦と母の一家3人は、山崩れの恐怖で、一睡もできなかったという。
徳田さんは「まだ梅雨が明けてはいないし、いつ集中豪雨に見舞われるかも知れない。もちろん〝プロムナード国城〟の仕事は、これまで通り続けますが、先ず家族の命を守ることが大切です。毎日、恐怖の中で、移住避難の準備をしているところです」と、辛い胸のうちを話した。
和歌山県発行の防災マップ「橋本市土砂災害危険箇所マップ」(平成20年)によると、今回移住避難した2軒の居住地域は、大規模な地滑りの「危険箇所」と指摘し、明確に図示しており、農道建設コースの是非を含め、災害防止対策が望まれる。
写真(上)は裏山で地滑りの危険性があると恐怖を語る徳田さん。写真(中)はひび割れが生じた民家のコンクリート床面。紀の川左岸農道の建設現場。

更新日:2013年7月5日 金曜日 20:38

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