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ジャンケン「千手」の絵など…橋本絵画同好会展

和歌山県橋本・伊都地方の絵画愛好家グループによる橋本絵画同好会主催の第49回「橋本絵画同好会展」が、6月21日、橋本市教育文化会館4階で始まった。高橋佳子代表は「それぞれ個性豊かな作品ばかり。ぜひ、ご覧ください」と来場を呼び掛けている。6月23日(日)まで。入場無料。
会場には会員43人が描いた水彩画、油彩画、日本画の小品から130号の大作まで計85点を出展。そのうち今年「桜」をテーマにしたコーナーでは、桜に思いを込めた30点を展示している。
山内清治さんの日本画「千手」は、砂と絵具を混ぜて描き、金箔を散らした独自手法で、緑黄色の数珠をつけた人々の手、手、手が、何かを求めるように一方向に伸びて、それぞれジャンケンのグー、チョキ、パーを示している不可思議な絵。
また、「桜」コーナーに飾られた中山敏和さんの「門前の桜」は、粉河寺・中門の光景。自然に咲き満ちた桜と、どっしり構えた中門、参拝から戻る遍路姿の一人と、これから参拝に向かう普段着姿の一人。静けさの中にも、ゆったり流れる時や、人の動きが見事に描かれている。
鈴木源二さんの「道祖の森の桜」は、まさに全体が桜色に染まり、幹枝が見えないほどの満開の桜と、その右下隅の向こうに数件の民家の屋根が見える風景。面矢元子さんの「桜の頃」は、長くつづく道の両脇の桜並木と、道の遥か向こうに霞む青い山並み。その誰一人いない道の、静まり返った光景が、しみじみとして味わい深い。
訪れる絵画ファンの一人は「それぞれの絵の前で立ち止まり、会場を一巡してくると、まるで心の会話ができたようで、気持ちが洗われます」と、感想を述べていた。
高橋代表は「私たち橋本絵画同好会の会員は、いろんな画壇の方々や、無所属の方々など、流派にこだわらず、加盟してくれています。ですから、全国展または地方展で入選した作品など、自由に作品を出展していますので、ご覧いただくと楽しいと思います」と話している。
開館時間は午前9時半〜午後5時(最終日は午後4時)。
なお、同会館4階では、後藤光基さんの遺作展も開催されている。
写真(上)は不思議な山内清治さんの日本画「千手」。写真(中)は個性豊かな作品が並ぶ橋本絵画同好会展。写真(下)は「桜」コーナーで作品鑑賞する人たち。


更新日:2013年6月21日 金曜日 15:20

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