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大寺さんの〝大茶盛〟楽しいよ~まち歩きツアーも

鎌倉時代の真言律宗・西大寺(奈良)の中興の祖・叡尊(えいそん=興正菩薩)が、貴族だけでなく庶民にも、お茶を飲ませたと伝えられる「大茶盛」(おおちゃもり)が、4月28日(日)、和歌山県橋本市隅田町下兵庫にある西大寺の末寺「利生護国寺」(りしょうごこくじ)で開かれる。お茶券は700円で、拝観は無料。主催者の同大茶盛実行委員会は「気軽に参加して、大茶盛を楽しんでください」と言っている。
利生護国寺は奈良時代に行基(ぎょうき)が開基した古刹。地元では「大寺さん」と呼ばれ、本堂は荘厳な国指定の重要文化財。1988年に初めて大茶盛を開き、その後、2004年から2年に1度、開催してきた。
叡尊(1201~1290年)は、1239年(延応元年)に、「茶は滋養・栄養なので、貴族だけでなく庶民にも」と発案、大茶盛を始めた。真言律宗の5戒は「殺」「盗」「淫」「妄」「酒」で、「大茶盛」とは、酒で宴会する「酒盛り」でなく、お茶で宴会する「大茶盛」と呼ばれた。西大寺では約780年間、続けられている。
大茶盛は当日午前9時半から午後4時まで開催。僧侶が読経の後、お点前をして、参列の家族連れらが、直径50~25センチの大茶碗を抱えながら、抹茶を回し飲みする。
橋本市観光協会の後援。問い合わせは橋本市観光案内所(電話0736・33・3552)か利生護国寺(同0736・32・2123)へ。
一方、この大茶盛と連動して、同日、初めての「はしもとまち歩きツアー」(約6Km)も開催される。橋本市観光協会が立案・後援し、紀和観光案内所が企画・実施する。
当日は午前9時50分にJR「隅田駅」前に集合。万葉ロマンあふれる旧・大和街道を「橋本駅」までウォーキング。途中、万葉人が往来した橋本市真土の落合川の〝飛び越え石〟を歩き、利生護国寺で大茶盛を体験。さらに橋本駅寄りの古民家カフェ「九鬼善」で昼食して、午後2時頃、橋本駅で解散の予定。
小雨決行だが、天候によりコース変更や、中止になることもある。参加費は3000円(大茶盛体験、昼食付き)。詳細・問い合わせ、申し込みは(電話0736・33・3552)。
写真(上)は平成23年の利生護国寺の「大茶盛」の風景。写真(中)は版画家・巽好彦さんの板画「利生護国寺」。写真(下)は28日開かれる「大茶盛」のポスター。


更新日:2013年4月6日 土曜日 09:24

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