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北森さん「壷」の文字は宇宙~作陶25周年記念展

近畿一円で活躍している和歌山県橋本市在住の陶芸家・北森義人さん(48)の「陶展」が、3月17日、郷土の同市恋野989のカフェ・ギャラリー「藪椿(やぶつばき)」の〝いろり部屋〟で始った。今回は北森さんの〝作陶25周年記念展〟で、福引により先着100人に、うつわ、花入、花台などの作品が進呈される。同24日(日)まで。入場無料。
会場には壷(つぼ)や茶碗、陶器の時計など計約200点を出展。〝いろり部屋〟は紀ノ川北側の丘陵地の一角に建つ古民家にあり、陶芸品は、その床の間や柱、畳の間に飾られ、しっくりと調和していて楽しい。
北森さんは、大阪芸術大工芸科卒。宗教だけでなく陶芸家、書家、画家として透徹した東大寺のに元長老・清水公照(しみずこうしょう)師(故人)に師事。北森さんは自身の窯で、大鉢、絵皿、泥仏などを共同製作し、清水師の教えを得ながら修業を積んできた。
とくに今回は、昔、清水師から贈られた「壷」の文字の掛け軸を拝観。100数十枚に「壷」の文字を書き、そのうち一番納得した文字を案内状にして、陶芸ファンに送付。また、知人からもらった引き戸に、清水師の「壷」の文字を掘り込み、今回、会場の壁に掲示した。案内状を受け取った人たちは、清水師に゜対する北森さんの思いを受け止め、「壷」の案内状を額に入れ、自室に飾っている人もいるという。
北森さんは、清水師の揮毫「壷」の文字について、「壷とは簡単に言えば、花を活ける器ですが、それはまた陶芸の基本的な形であると同時に、壷とは宇宙そのものともいえます。清水師の思いに、一歩なりとも近づくよう、修行中です」と謙虚に話した。
展示は午前10時~午後6時(最終日は午後5時)。問い合わせは北森さん(〒648・0003 橋本市隅田町山内668 (携帯電話090・5462・7398)
写真(上)は北森さんの「陶展」に見入る女性たち。写真(中)は北森さんが清水師の「壷」の文字を掘り込んだ引き戸。写真(下)は北森さんの作陶25周年記念で福引で進呈される陶芸作品の数々。


更新日:2013年3月18日 月曜日 00:15

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