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ヘラブナ釣り風景パイルコラージュ寄贈…商工団体

日本一のパイル織物とヘラ竿の産地、和歌山県橋本市で11月27日、同市の高野口町商工会と高野口商工同友会が、パイル織物とヘラ竿を素材に制作したパイルコラージュ「隠れ谷の風景」を、橋本市役所(木下善之市長)に寄贈した。
このパイルコラージュは縦95センチ、横1・12メートルの大きなもので、パイル織物の生地や端切れ、竹竿、釣り糸を使い、パイルコラージュ作家と紀州製竿組合の田中和仁組合長が協力・制作した。
「隠れ谷」とは、今夏、第10回HERAⅠ大会(全国ヘラブナ釣り選手権)が開かれた隠れ谷(製竿師の試し釣り池)のこと。作品は、6人の釣り人が竹竿を差し出し、そのうちの1人が、今まさにヘラブナを釣り上げて、竹竿が大きくしなっている感動場面を表現。水面には背景の高野山系の山並みや、青空の雲が映えて、緑風を感じさせるのどかな光景。遠近感、立体感のある見事な仕上がりとなっている。
橋本市商工観光課の話では、市役所玄関内の水槽でヘラブナ4匹を飼い、「ヘラ竿の里」をアピールしてきたが、水槽の清掃作業は正規の公務に支障を及ぼす。そこで笠原英治課長が「ヘラブナ水槽とパイルコラージュとの交換」を思いつき、高野口町商工会の苅田一郎会長に相談、快諾を得て実現。商工会は創立50周年記念、商工同友会は同30周年記念として寄贈したという。
この日、苅田会長、高野口商工同友会の岡本恭一会長、田中組合長ら関係者5人が市長室を訪れ、パイルコラージュ「隠れ谷の風景」を寄贈した。木下市長は「実に素晴らしい作品。ぜひ、パイル織物とヘラ竿の説明書きを添えて、市庁舎を訪れる市内外の方々に、ご覧いただきます」と礼を述べた。
その後、市長との懇談の中で、「パイルコラージュ創始者の西村悟桐さん(故人)は、パイル織物だけを使った作品をパイルコラージュとした」ことを紹介。今回の作品は素材に竹竿や釣り糸を加えているので、厳密にはコラボレーションということになる。市長は「パイル織物産業とともに、パイルコラージュの普及も大切と思います」と語った。
笠原課長は「作品は、まず市役所玄関内に掲示しますが、その後、耐震化工事のため、別の場所に移すことになります。来年1月オープンの橋本市健康福祉センターなど、なるべく多くの市民の目に触れる場所を考えています」と言っている。
写真(上)はパイルコラージュ「隠れ谷の風景」を囲む木下市長や苅田会長ら寄贈関係者。写真(中)はパイルコラージュ「隠れ谷の風景」。写真(下)は橋本市役所玄関内に掲示されたパイルコラージュ「隠れ谷の風景」。


更新日:2012年11月27日 火曜日 13:24

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