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〝橋本みんなでつながり隊〟発足…9公民館が拠点

和歌山県橋本市の9つの公民館職員と公民館ファンらでつくる「橋本みんなでつながり隊」(佐藤律子代表)が発足し、9月3日、橋本市橋本地区公民館で、第1回講座「しんどいって どんなこと」(講師=猪股剛・和歌山県立医大医学部准教授)を開いた。同隊発足後、初の催しで、佐藤代表は「公民館を拠点に、一緒に学び、手をつなぎあい、楽しく過ごしましょう」と、幅広い市民の〝入隊〟を呼びかけている。
同隊は「橋本に住む誰もが、自分と他人(ひと)を大切にし、ゆるやかに心地よくつながっていこう」と結成。現在〝隊員〟は、橋本市教育委員会や公民館の職員ら計11人で構成。今回は、高等教育機関コンソーシアム和歌山「わかやま学講座」(全3回)という催しを企画・主催した。
この日、橋本市教委の阪辻博文・社会教育課長が司会進行し、市民約50人が聴講。猪俣准教授は、「日本の〝ひきこもり〟は26万世帯、うつ(抑うつを含む)170万人、不登校(小中学生)11万5000人にのぼり、平成21年度の自殺死亡者数は3万2845人で゛、自殺死亡率は先進国で最多である」と説明。
そのうえで、家庭の在り方や経済状況などが起因する「生活習慣の問題」、いじめ、虐待、孤独、三者関係の困難による「「人間関係の問題」、不安、自尊心の低さ、心身の不安感、二者関係の困難などの「心理的・精神的な問題」、自閉傾向、発達障害など「発達的な問題」について、その因果関係をわかりやすく解説した。
例えば、「生活習慣」や「人間関係」の場合なら、人や地域の力で治癒可能だが、「心理的・精神的・発達的」な場合は、「専門家による治療が必要」と話し、「ただ一般的に〝変な人〟といわれる場合、人間の素晴らしい個性ということもあるので、尊重しなければならない」と強調。受講者をうなづかせた。
佐藤代表は「本日は、公民館の関係者にも参加してほしいので、わざわざ休館日(月)に開催しました。この通り、大居満佐子・当公民館長をはじめ、多くの方々に参加していただき、感激しています。先ずは共に勉強し、次に顔見知りになり、やがて、きたんなく会話を弾ませられる関係に…。とても大切なことだと思っています」と話した。
第2回講座は10月15日(月)午後1時半~同4時、和歌山大学の堀内秀雄・副学長、第3回講座は12月3日(月)午後1時半~同4時、和歌山大学地域連携・生涯学習センターの村田和子准教授が講演。それぞれ「公民館に望むこと」などをテーマに話す予定。入場無料。事前申し込み不要。
また、「橋本みんなでつながり隊」の入隊希望や問い合わせは、佐藤代表(県教育委員会委員、橋本市社会教育委員会議議長)(ファックス0736・37・4445 ☎090・6669・8768)へ。
写真(上)は挨拶する「橋本みんなでつながり隊」の佐藤代表。写真(中)は第1回講座で話す県立医大医学部の猪股准教授。写真(下)は受講者を前に挨拶する佐藤代表(左)と猪股准教授。


更新日:2012年9月4日 火曜日 07:18

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