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橋本に〝和風カラオケ〟開店…妙齢ママは人気者

紀北地方には珍しい〝和風カラオケ喫茶〟が、和歌山県橋本市東家1丁目1の10にオープンし、「歌う気分が、まるで洋式と違う」と注目されている。その名は、「和風カラオケスタジオ~美志麻(みしま)」で、かつては居酒屋で〝落語会〟を開いたこともあるママ(店長)の佐古洋子さんは「できれば歌謡ショーや奇術ショーなど、楽しい企画も考えたい」と張り切っている。
同店は、橋本市役所の東通りの三嶋ビル1階にあり、大・小4卓の円形テーブル(約25人収容)を設置。スタジオの形は、いわば〝円形テーブル炬燵(こたつ)風〟で、客は円形テーブルを前にして、床の座布団に腰をおろし、椅子に座ったような姿勢で、足を下ろせる造りになっている。
同ビル2階には「居酒屋~美志麻」があり、経営者の三嶋崇さんは〝板前経験・半世紀〟の筋金入り。1階はもともと同店の宴会場だったが、顧客から「朝から晩まで、安く、楽しく、歌えるようにしてほしい」という希望に応え、〝和風カラオケスタジオ〟に変身させたたという。
「居酒屋~美志麻」は、三嶋さんが早朝から、大阪の木津市場で鮮魚を仕入れ、店では「造り盛り」(1000円)、「鱧(はも)ちり」(1200円)などを提供。「松茸入りすき焼き」(1800円)や「たこ焼き」(5個100円)など品数は豊富だ。
和風カラオケスタジオでは、生ビール中ジョッキ500円、コーヒー300円、ジュース250円で、2階の居酒屋への料理注文もOKで、1階で食べられる。カラオケ・チケットは11曲1000円。
同店を構築した地元の福智工務店の福智清さんは「和風は和風ですが、詳しくは、和洋折衷でしょうね。今夜は仲間たちと上(居酒屋)で飲んで、下(スタジオ)へ歌いに降りてきました。座って歌うもよし、立って歌うもよし。みんな喜んでくれています」と、にっこり話した。
佐古さんは約10年前、「長引く不況風を、笑いで吹き飛ばそう」と、近くにあった居酒屋2号店で「落語忘年会」を2回開催。桂文華さんや広沢瓢左さんらが話芸を披露し、約60人の満場の客を喜ばせた。阿波踊りで名高い徳島県出身の佐古さんも、「笑う門には福来る。同じ飲むなら、笑わにゃそんそん」と言い放って、周囲の人たちを爆笑させ、その人気ぶりは全国紙でも紹介されている。
また、歌手の松崎しげるさんが、県立橋本体育館での歌謡ショーの前夜、たまたま同店に立ち寄った際、佐古さんが親切に接待。すると翌日の歌謡ショーで、松崎さんが「昨夜は美志麻というお店で愉快に飲みました。そこには、かわいくて、おもしろいママがいましたよ」と客席に報告。すかさず、佐古さんが、舞台のそでから花束を差し出すと、松崎さんは、昨夜のエプロン姿ではない、おしゃれな服装の佐古さんを見て、「ほんまに夕べのママさんですか?」とおどけて見せ、客席の笑いを誘ったエピソードもある。
佐古さんは「皆さんには、春夏秋冬、いつも楽しく、過ごしてほしい。健康長寿は、楽しく歌うことからです」と、会う人、来る人に、笑顔をふりまいている。
同スタジオは〝貸切宴会〟を予約で受け付け、〝貸切宴会〟があるときは、店頭に表示することにしている。問い合わせは同店(0736・32・9420)。
写真(上)は新装オープンした「和風カラオケスタジオ~美志麻」の外観。写真(中)は顧客のリクエスト曲を入れる佐古さん。写真(下)は楽しく落ちついた雰囲気の和風カラオケスタジオ「美志麻」店内。


更新日:2012年8月2日 木曜日 20:31

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