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アコーディオンで心和やかに…西辻さんら演奏奉仕

JAA(アコーディオン協会)理事の西辻善則さん(和歌山県橋本市城山台)は、アコーディオンサークル「ベローズーフェロー(じゃばらなかま)」を主宰し、各地でのイベントや福祉施設などでボランティア演奏を展開し、その美しいアコーディオンの音色が人々の心を和ませている。
西辻さんの本職は「パソコン教室」代表だが、アコーディオンは2005年の全国コンクールで3位入賞の腕前。
約10年前、父が脳梗塞(のうこうそく)で倒れ、入退院を繰り返した際、父は右半身が動かず、言語を喪失していたが、西辻さんがアコーディオンを演奏すると、うれしい顔をしてくれたことから、「多くの人々にアコーディオンを楽しんでもらおう」と決心。
2004年に「ベローズフェロー」を結成し、橋本市ボランティアサークル連絡協議会にボランティアサークルとして登録した。会員は自分を含めてアコーディオン仲間4人、コントラバス、ピアノ各1人の計6人。
さっそく各種イベントをはじめ、病院の緩和ケア施設や老人福祉施設、学校などで〝出前演奏活動〟を繰り広げてきた。会員同士の練習の成果もあって、レパートリーも広く、現在ではタンゴやシャンソン、日本歌謡など、ジャズ以外なら約300曲をこなす。西辻さんは「アコーディオン伴奏で、皆さんに歌ってもらうなど、昔の〝音楽喫茶〟のような、アットホームな雰囲気をつくるようにしてきました」という。
一方、昨年3月の東日本大震災に際しては、6月に和歌山県社会福祉協議会の〝災害ボランティア〟に参加。スコップを握り、瓦礫(がれき)撤去やヘドロ除去、土壌消毒などに汗を流した。さらに7月にはその〝チャリティーコンサート〟を大阪福祉短期大学(堺市)で開催。約20曲を演奏するとともに、被災地の写真を紹介して、その窮状を訴えてきた。
橋本市教育文化会館で開かれた「ボランティア体験フェア」では、アコーディオンの会員4人が参加。3人の子の母、向井愛子さんがアコーディオン演奏するそばで、長男(2歳)が聴き入るなど、実にアットホームな雰囲気でいっぱい。大きな拍手が起きていた。
西辻さんは「父はその後、肺炎で亡くなりましたが、父のお陰で〝ベローズフェロー〟を立ち上げることができました。これからも、多くの人たちに楽しんでいただけるよう、がんばります」と話していた。
写真(上)は「ボランティア体験フェア」で演奏する〝ベローズフェロー〟のメンバー。写真(中)は〝ベローズフェロー〟主宰の西辻さん。写真(下)は長男をそばにアコーディオン演奏する向井さん。


更新日:2012年3月13日 火曜日 23:06

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