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自然大災害に防備を…自衛隊活動を写真紹介

「大地震や大水害には、万全の防備を…」と、昨年秋の紀伊半島大水害で人命救助や被災地復旧などに当たった、当時・自衛隊和歌山地方協力本部新宮地域事務所副所長で、現在・橋本地域事務所の住野具視所長(43)の「救援活動・写真上映会」が、3月6日、橋本市市脇の橋本商工会館5階で開かれた。橋本防衛協会と高野口防衛協会の会員研修会で、一般市民を含む約50人が参加した。
住野所長は昨年9月2日、台風12号が豪雨を降らせた際、管内の新宮市など東牟婁郡一帯を調査。その被害状況を片っ端から写真撮影した。3日には県知事からの出動要請があり、自衛隊と警察、消防が合同で情報収集、人命救助などに当たった。
新宮市相筋では、民家が水没し、2階に取り残された家人2人を救助したのをはじめ、山間地の土石流、河川の氾濫、家屋の流失、道路の冠水、復旧工事などの光景を、計約300枚の写真に収めた。
この日は、先ず、東日本大地震と紀伊半島大水害の犠牲者に黙祷を捧げ、ハーモニカクラブ「のぞみ」のメンバー(ハーモニカ6人、ギター1人)が「ふるさと」を追悼演奏。住野所長がパソコンを使って、写真約300枚の中から約60枚をスクリーンに映し出して、悲惨な状況や、自衛隊員が必死で働いたことを報告した。
また、「自衛隊員は、和歌山県内で、何度も南海、東南海地震を想定して訓練を行っている」「万が一、大災害が起きた場合は、道路が寸断するなど、自衛隊が大阪から来られないので、京都からヘリで来ることになっている」「私は阪神淡路大震災に続き、2回目の救援活動を経験したが、皆さんの力になれてうれしい」「大地震や大水害で、逃げ遅れる人が多い。危険と感じた時は、ただちに避難してほしい」と語った
最後に「ひびき」が「花」「知床旅情」を演奏。参加者もハーモニカに合わせ「上を向いて歩こう」を合唱して締めくくった。橋本防衛協会の阪口繁昭会長(84)は「自衛隊の救援活動は、とても心丈夫です。私たちも地域の絆を強め、災害に備えます。住野所長の写真と説明は、紀伊半島大水害の様子がよくわかります。小中学校などから要請があれば、自衛隊にお願いしようと思います」と話した。
写真(上)スクリーンに紀伊半島での救護活動などの写真を映し出して説明する住野所長。写真(中)は「救援活動・写真上映会」に集まった橋本、高野口の防衛協会会員ら。写真(下)は東日本大震災、紀伊半島大水害の犠牲者の冥福を祈り、追悼演奏する「のぞみ」のメンバーら。


更新日:2012年3月6日 火曜日 22:21

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