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初荒神で「家内安全」祈る~炎に護摩木投げ

和歌山県橋本市神野々の「光三宝荒(ひかりさんぽうこう)神社」(菅原成典管主)で、1月13日、護摩木を焚いて家内安全などを祈る〝初荒神(はつこうじん)〟(柴燈護摩供=さいとうごまく)が営まれた。今年は初めて関西ジャズ界大御所の上場正俊さんの奉納演奏があり、軽快なジャズと厳かな宗教儀式の〝響演〟となり、参拝者らは新たな気持ちで、辰年のスタートを切った。
光三宝とは、仏(仏さま)法(仏さまの教え)僧(仏さまの教えを守る人)、荒神(こうじん)とは火の守護神のことで、〝光三宝荒神〟は、日本三大荒神の一つとされている。
この日、最初にドラマー上場さんら3人が「星に願いを」など4曲を披露。約百人の聴衆は、それぞれ、体でリズムをとって音楽に乗り、人垣から大きな拍手が起きていた。子ども連れで来た若い母は「小雨まじりの中で、体は冷えますが、ジャズの名演奏で、心底から温かくなってきました」と明るく話した。
同神社御供所「観音寺」の菅原章光住職が、「昨年は東日本の大震災や、紀伊山地の大水害で多くの人々が犠牲になりました。復興を祈ります」と挨拶した後、「海を埋め立ててビルを建て、山を削り池を埋め立てて、家を建て…。地球は怒っています。もっと自然を大切にしなければ」と警鐘を鳴らした。
この後〝初荒神〟は、菅原住職ら、5人の僧の読経で、柴燈護摩供を始めた。境内の4本の竹に綱を張りめくらせた、四角い〝聖域〟の中央で、うず高く積まれた檜葉(ひば)山に、タイマツの火が移されると、炎と煙が勢いよく立ち上った。大勢の善男善女は、「家内安全」「交通安全」などの祈願文と、それぞれの氏名を書いた、計約800枚の護摩木を、次々と護摩檀に投げ入れ、何度も目をつむり、手を合わせていた。
写真(上)は読経の中、燃え上がる護摩檀の火煙(中)炎に投げ込まれる祈願文を書いた護摩木(下)上場正俊さんら3人によるジャズ奉納演奏


更新日:2012年1月14日 土曜日 02:12

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