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津軽三味線〝来世楽〟お見事~350人を魅了
〝津軽三味線と唄で楽しむ故郷の心〟をテーマにした、和歌山県橋本市社会福祉協議会主催の「社協講座」が、1月11日、橋本市教育文化会館2階大ホールで開かれ、講師として女性津軽三味線ユニット「来世楽~ラセラ~」(京極あつ子さん、京極ゆかさん)が出演。見事な津軽三味線や民謡などを披露し、参加した約350人から大きな喝采を浴びた。
同市社会福祉協議会が主催。あつ子さん、ゆかさんの2人は、小学時代から京極流三味線を修業し、今は師範代の腕前を持ち、2001年に〝来世楽~ラセラ〟を結成。津軽三味線や民謡だけでなく、オリジナル曲づくりや、沖縄民謡のアレンジなどに挑戦。各地で華やかに演奏活躍を続け、人気を呼んでいる。
この日、あつ子さんが、ゆかさんの三味線に合わせ、黒田節に詩吟や浪曲を入れて、堂々たる声量で歌い上げて、聴衆を圧倒した。〝津軽じょんがら節〟は、譜面なしで三味線を協奏。呼吸ぴったりのバチさばきで、雪国の力強さと、哀愁のふかさを聴かせた。
あつ子さんは、三味線と唄の合間、合間で、津軽三味線について解説。「これは太三味線で、糸(弦)は3本、糸を巻くのがネジ、糸を張っているのが棹(さお)です。重さは7キロもあるので、立って弾くのは大変です」などと、ユーモアもまじえて説明。
また「熊本県の漁港に伝わる〝牛深ハイヤ節〟は、佐渡では〝佐渡おけさ節〟になり、津軽では〝津軽あいや節〟に変わったんですよ」と、民謡の変遷ぶりを話し、「津軽三味線の奏者、木乃下真市(木下伸一)さんは、和歌山県出身ですね。若手奏者ではトップ級、すごいですね」と讃えた。
途中、色艶やかな髪飾り、着物姿に〝お色直し〟してあらわれた2人は、〝茶摘み〟〝武田の子守唄〟〝花〟などを、かろやかに披露したり、会場の人たちに教えた手拍子に合わせて〝ソーラン節〟を歌ったり。最後に、あつ子さんは「私たち〝大阪天満天神繁昌亭〟でも、よく出演しますので、来て下さいね」と締めくくった。
この「社協講座」は、会員(年会費5000円)を対象に、昨年4月から毎月開催してきた。最近では、医師による認知症についての講演や、落語家の講演と話芸披露などを開講してきた。カラオケ、絵手紙、体操、フラワーアレンジなどのクラブ活動もある。
同社協では「今年の会員募集要項は〝社協だより〟2月号に掲載します、新しい社協講座は4月から始まりますので、ぜひ参加して楽しんでください」と言っている。