ニュース & 話題
居酒屋に〝桜と子供たち〟の写真~濱口さん掲示
和歌山県橋本市東家5丁目の橋本写真クラブ役員・濱口進さん(72)は、自ら撮影した〝郷土の遊園地〟の写真パネルを、知り合いの同市橋本1丁目の居酒屋「平野屋」(平野佳重さん経営)の壁に掲示した。
写真はモノクロで、全倍サイズ。2年程前、紀ノ川にそそぐ橋本川河口付近の遊園地が、将来、中心市街地開発事業で、消え去る運命にある、という話を耳にしたので撮影した。
満開の桜の頃、遊園地の回転遊具に乗って、子どもたちが遊んでいるスナップ写真。何気ない光景だが、橋本っ子にとっては、ここで遊んだ人たちも多く、懐かしさが湧いてくる。
濱口さんは、この居酒屋で、よく仲間たちと談笑。「皆さんに見てもらえたら」と、約3年前から、毎年3枚ほど、作品を架け替えてきた。
前回、掲示していたのは、僧侶がまちの軒先で〝托鉢行脚〟しているスナップ写真で、常連客から「どこかで見かけたことのある風景だが、改めて写真で見ると、考えさせられるものがある」などと、賛辞がとびかう好評ぶり。
この日、濱口さんが、自らの新旧写真パネルを架け替えると、「おお、それは、あそこの公園(遊園地)や、子どもらの表情もよう撮れてるがな」と、めいめい見上げながら柄大騒ぎ。
濱口さんは「写真を大きく引き伸ばすのが大変です。車庫の中で、コンクリートをこねる器を使い、写真仲間と協力しながら、現像するんですよ。でも、皆さんに見てもらえたら本望です」と話した。
春爛漫の子どもたちの写真~冬来たりなば春遠からじ…。平野さんは「こんな立派な作品を飾ってくれて、お客さんも楽しそうです。不況の中、おかげさまで、うちの店は、盛り上がっています」と喜んでいる。