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文化賞に写真家・大谷さん~功労、奨励賞も決まる
和歌山県橋本市の今年の文化賞に同市市脇の写真家・大谷憲裕さん(65)、文化功労賞に同市高野口町名倉の前田家住宅(国の登録文化財)館長・前田酉一さん(90)、文化奨励賞に〝紀の川碁友会〟(内藤茂代表、62人)と、紀見北地区公民館ボランティアサークル・本の会〝コスモス〟(辻典子代表、11人)に決まった。11月3日の文化の日に橋本市教育文化会館で表彰される。
大谷さんは橋本フォトクラブに所属し、橋本フォトクラブ写真展、応其上人の偉業をしのぶ〝まちなかフォトギャラリー〟などの活動をはじめ、2010年、11年度の初心者カメラ講座(橋本市文化スポーツ振興公社)や、橋本市民大学いきいき学園の写真部(橋本市中央公民館)、アザレア写真クラブ(橋本市産業文化会館)講師として、後進の育成に努める一方、写真集「禊(みそぎ)」(2000年)、「天使たちの季節」(2007年)を発刊。写真の普及に尽くした。
大谷さんは、日本写真協会会員。橋本フォトクラブ会長。橋本市文化協会副会長。橋本市写真部門審査員。全日本写真連盟橋本市部長などを務めている。
前田さんは、旧制伊都中学校を卒業後、実家の織物業に従事。太平洋戦争で従軍し、その経験をもとに橋本市高野口町の応其小学校で講演、児童たちの平和学習に貢献した。1997年には「絶海の島ニコバル島戦記」を自費出版し、2010年秋には光人社NF文庫から文庫本として再出版。多くの人々に平和の尊さを訴えてきた。
また、長年にわたり国の登録文化財〝前田家住宅〟の説明などに尽くし、2001年からは同館長として文化財の活用に尽力。陶芸や盆栽にも秀で、1976年には高野口盆栽サークルの初代会長を務め、盆栽の普及に尽力した。
〝紀ノ川碁友会〟は1985年4月、囲碁を通じて会員相互の親睦を図る目的で発足。月曜日を除き、毎日、会員が集まって研鑽。毎年3回、囲碁大会を開催し、2か月に1回、会報を発行、公民館まつりや紀の川祭の囲碁大会運営にも協力するなど、囲碁振興に努めている。
木の会〝コスモス〟は1996年4月、読み聞かせのボランティアサークルとして発足。紀見北地区公民館を拠点に活動。保育園や幼稚園、子ども会、高齢者施設などで、絵本、ペーブサート、手作り大型紙芝居、人形劇などを演じている。
小学校では〝放課後ふれあいルーム〟などで読み聞かせを行い、公民館などで「絵本のひろば」を開催し、親子、地域の人々とふれあい、本への関心を高めている。また、和歌山県の民話をもとに手作り紙芝居を制作し、和歌山県立図書館の「手作り紙芝居コンクール」に出品、優秀賞、特別奨励賞など多数受賞している。