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天高く〝芋掘り〟の歓声~橋本・西部の園児50人
和歌山県橋本市の柏原、岸上、山田にある3保育園の5歳児50人は、秋晴れの9月28日、柏原の落合和哉さん(74)の畑で、芋(いも)掘りを体験し、元気でかわいい歓声が、天高く響いた。
柏原の西部地区公民館の企画・主催で、落合さんが「子供たちのために」と、5月に約2アールの畑にサツマイモを植え、丹精込めて育ててきた。また、事前に芋の蔓(つる)を切り取って、掘りやすいように準備した。
この日、子供たちは、保育士の付き添いで、黄色い帽子姿で畑に集合。落合さんが「1人2株ずつ、掘ってください」と号令をかけて、一斉に芋堀りを開始。手に手にスコップを持ち、軍手をはめて、モグラのように必死で土を起こすと、真っ赤に太った芋があらわれた。
子供たちが蔓を思いっきり引っ張ると、芋が抜けて尻餅をついたり、「わあーっ、大きいな」と、目を丸くして驚いたり、畑の中はわいわいと大騒ぎ。先生たちが向けるカメラに向って、蔓にぶら下がった見事なサツマイモを見せ、明るく胸を張っていた。
この後、同公民館の乳児教室「どんぐりくらぶ」や、一般公募で訪れた人たちも、芋堀りを楽しんだ。芋掘りは「どんぐりくらぶ」が約15年前から続けてきたが、3年前から保育園なども加わって毎年秋に行ってきた。
落合さんは「子供たちのための芋畑作りは、近所の方がやっていましたが、ご高齢のため昨年から私が引継ぎました。こんなに子供たちが喜び、いい思い出になると思うと、いつまでも芋畑をつくり、提供したくなります」と、孫たちを見るような深い眼差し。
同公民館の岩峪(いわさこ)喜美枝館長(学芸員)は「子供たちが芋や土に触れて、自然を体感し、みんなと交流することは、子供たちの将来にも、いいことだと思います」と話した。