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「江姫」の遺徳しのび法要~高野山・奥の院
NHK大河ドラマ「江~姫たち戦国」で人気の、江戸幕府2代将軍・徳川秀忠の妻・江(ごう=1573~1626年)の追善法要が、このほど、和歌山県高野町の高野山・奥の院にある墓碑前で営まれた。
墓碑は高さ約6・6メートルの石塔で、江の戒名である「崇源院」から「崇源夫人五輪石塔」と名づけられ、山内の石塔では最大で、「一番石塔」と呼ばれている。この墓碑は、1627年に三男の徳川忠長が建てたとされ、それ以来法要は営まれていないらしく、384年ぶりに追善法要が営まれたことになる。
江は、織田信長の妹お市の方と浅井長政の三女で、姉の淀、初とともに「浅井3姉妹」といわれ、幼い頃に2度の落城で父母を失った。夫との離婚と死別を経た3度目の結婚で、秀忠の正室になるなど、波乱の人生を送ったとされている。
高野山内の徳川家の菩提寺・蓮華院が、今年の夏、江の石塔周囲の石柱を修復したので、江の命日にあたる9月15日、追善法要を営んだという。この日、高野山真言宗総本山・金剛峯寺や高野町観光協会などの関係者約50人が参列。読経の流れる中、江の冥福を祈った。
蓮華院の東山泰清住職(72)は「江姫は芯の強い女性で、ひたすら天下泰平を願い、さまざまな苦労を乗り越えたのだと思う。江姫と高野山の関係を知っていただき、江姫の遺徳をしのんでほしい」と話した。
高野町観光情報センターの茶原敏輝センター長は「NHK大河ドラマで人気の江姫を思って、全国から大勢の方々か高野山に来てくれます。墓碑の周囲の整備もできたので、改めて江姫をしのんでください」と言っている。
更新日:2011年9月21日 水曜日 10:21