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童話作家佐藤さん〝岡潔博士〟を語る~高齢者聴講

    岡潔博士について講演する佐藤律子さん
    岡潔博士について講演する佐藤律子さん
    岡潔博士について講演する佐藤律子さん
    佐藤さんが描いた岡博士の絵本の中の絵
    岡潔さんについて佐藤さんの講演を聴くお年寄りら
    岡潔さんについて佐藤さんの講演を聴くお年寄りら

和歌山県橋本市城山台の童話作家・佐藤律子さんが、敬老の日の9月19日、同市古佐田区民会館で、地元の高齢者グループ〝ニコニコ会〟の約50人に、文化勲章受賞者で橋本市名誉市民の世界的数学者・岡潔博士(1901~1978年)の素晴らしさについて講演した。
岡さんは大阪生まれで、幼少期に祖父の郷里・紀見村(現橋本市)に移住。京都帝国大学で学び、「多変数函数論」などを発表。世界中の数学者が挑んでも、1問解くのに100年はかかる、といわれた3大難問を1人で解いた天才。
佐藤さんは「私は出身地の大分県にいた高校時代、進学勉強で絶対覚えなければならない人物がいた。それは国語の勉強なのに、夏目漱石や寺田寅彦と同じように、数学者の岡潔先生でした。先生の書いた〝春宵十話〟など、文章がとても素敵で、大好きになりました」と切り出した。
佐藤さんは、大阪で結婚。3人の子供を出産後、82年に自然環境のいい橋本市に移住。「ここにきて初めて、岡潔先生が育った古里だと知りました」と、その感激ぶりを打ち明けた。
その後、岡博士の書物と親しんできたが、昨年、算数・数学教育を推進している〝橋本市岡潔数学WAVE〟から、「岡博士の絵本を出版したいので、文と絵をかいてほしい」と依頼があり、絵は苦手だけれど、「どうしても」というので承諾。「苦心の末、4月に伝記絵本が完成しました」と説明した。
絵本は「岡潔博士ってだぁーれ」(A4版、35ページ=発行所・株式会社響文社)で、橋本市内の全入学児童と全学校・園にプレゼント。全国の書店では、定価(本体1200円+税)で好評発売中。
この絵本のストーリーは、おじいちゃんの「カッパッパ」が、昔、同じ年頃の子どもだった岡博士が大好きで、よく一緒に遊んだこと。岡博士は、ひまさえあれば、地面に数学の問題を書いて、考えていたこと。やがて、地球上で誰も解けなかった数学の難問を解き明かし、世界の人々を驚かせたこと。文化勲章を受章した後も、みんなが仲良く暮らしてほしいと願って、すてきな本を書いたことなど。この物語を、幼い「ちいカッパ」が、「じいちゃんカッパッパ」から教えてもらうという話。
佐藤さんは、スクリーンに映し出される絵本を見てもらいながら、まるで声優のように「ちいカッパ」や「じいちゃんカッパッパ」になりきって、抑揚をつけながら朗読。「絵本の中にあるように、岡先生の『人が先き、自分は後』という言葉は、とても大切だと思います。子供たちが、この本を通して、岡先生の思想を感じてほしい」と話した。
参加したお年寄りらは「橋本には『岡先生は池の堤に何時間でも座り、自分で投げた石によって水面に広がる波紋をじっと見つめていた』などと、子供心に岡先生のことを覚えている人もいます」とか、「岡先生は数学の天才的頭脳で、独自の人生観、宇宙観を持った人ですから、ぜひ多くの人たちにその考えを広めてほしいです」などと、話し合っていた。


更新日:2011年9月19日 月曜日 16:35

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