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〝読書するエジプト紳士〟の絵飾る~橋本市図書館

    橋本市図書館の壁に飾られる山内さんの日本画「エジプト」
    橋本市図書館の壁に飾られる山内さんの日本画「エジプト」
    橋本市図書館の壁に飾られる山内さんの日本画「エジプト」
    面矢さんの「アルプス」の絵の隣に掲げられた山内さんの日本画「エジプト」
    改装オープン前の昔、橋本市図書館に飾られていた山内さんの日本画「武士の鵺退治」
    改装オープン前の昔、橋本市図書館に飾られていた山内さんの日本画「武士の鵺退治」

美人画の巨匠で日本美術院理事・中村貞以画伯(1900~1982)の愛弟子・山内清冶さん(69) (和歌山県橋本市隅田町下兵庫)の描いた日本画「エジプト」が、9月11日、橋本市東家の橋本市教育文化会館5階の「橋本市図書館」(秋宗正男館長)に展示された。すでに掲示されている橋本市文化協会長の洋画家・面矢元子さん(72)(同市妻)のアルプスの絵の隣で、入館者らは「いずれもすてきな作品で、心が癒されます」と喜んでいる。
「エジプト」の絵は、高さ約2メートル、幅約1・3メートルの大作。山内さんがエジプトに旅行した際、現地の空港の待合室で、60歳代の紳士が一心に読書していた。不思議なオーラに魅了された山内さんは、すぐにスケッチブックを開き、さらさらと〝盗み描き〟させてもらった。
帰国後、それをもとにして、自宅アトリエで、1か月かけて、泥絵具で仕上げた。白髪まじりの頭や口ひげ、右手薬指に輝く真紅の指輪、メガネの底に光る黒い瞳、着流しのだぶだぶの衣。そして、膝の上の両手には何やら、興味深そうな読み物…。
隣の面矢さんの「アルプス」の絵は、凍るような紫の陽光の下で、雪をかぶった山、雪をかぶった峡谷、雪をかぶった木々が、文字通り白銀の世界を成している。「エジプト」の絵は、「アルプス」の絵の右隣で、美しく調和し、図書館は明るい雰囲気に包まれた。
また、この図書館には、昔、山内さんが描いた〝武者の鵺(ぬえ=頭はサル、体はタヌキ、尾はヘビ、脚はトラのすかだ)退治〟の絵を飾っていたが、10年数年前に取り外され、ぼろぼろになっていたので破棄。約10年前に改めて同じ絵を描いた。
この日、山内さんは「エジプト」と「武士の鵺退治」の、どちらが図書館にふさわしいか、秋宗館長に相談した結果、秋宗館長は「やはり皆さんの知らない絵がいいのでは」と判断した。山内さんは「精魂込めて描いた絵、皆さんに見ていただけるだけでうれしい」と話した。
「武士の鵺退治」の絵については、改めて、よく人の集まる公共施設などに飾り、楽しんでもらいたいとしている。
このほか、同図書館の別の場所には、山内さんの描いた「南蛮人屏風」(高さ約1メートル余)も飾られている。この絵は、約400年前に南蛮人(西洋人)が日本にやって来た際の情景画。ちょん髷(まげ)の日本人や、カラフルなハットをかぶった南蛮人の姿が、ユーモラスに表現されていて、これも好評を博している。
山内さんは若干22歳で、日本美術院の院友に推挙された傑物。元橋本市文化協会長で橋本絵画同好会の初代会長。あくまでも絵は売らず、恩師・中村貞以(故人)を慕いながら、アマチュア画家に徹している。


更新日:2011年9月11日 日曜日 23:41

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