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ひまわり畑でミニコンサート~心に笑顔の大輪
7月最後の週末の30日、和歌山県橋本・伊都地方では、多彩な夏祭りが開催され、橋本市隅田町平野のひまわり畑では、ギター演奏によるミニコンサートが開かれた。
演奏したのは、F1レーサーを目指し、アジアンフォーミュラールノー(AFR)で現在ポイントリーダーのレーサー白石勇樹さんと、橋本市東家に住む大野和彦さんの2人。
演奏会場は、7月26日付け本紙で紹介した橋本市賢堂の山田和則さんが栽培しているひまわり畑で、大阪府高槻市や奈良県奈良市から、山田さんのブログを見て訪れる人もいた。
赤とんぼが飛び交う夕暮れ、2人はひまわり畑の特設ステージで、映画「ビルマの竪琴」の感動シーンにも流れた「埴生の宿(はにゅうのやど)」を皮切りに、アテネオリンピックのテーマ曲「栄光の架橋」や、ウクレレを手に「アロハ・オエ」など、バラエティーに富んだ曲をつぎつぎ演奏。
ギターの音色は、周辺の田園地帯に広がり、一日の農作業を終えて、家路につく人たちの足を止めた。農家の人たちは、暑さも汗も吹き飛んだように、笑顔となり、ひまわりの大輪が増えたよう。また、歌詞を忘れ、「ちょっと待って」というハプニングもあって、笑い声の絶えない場面がつづいた。
大阪府高槻市の夫婦は、普段の休日は、車の屋根に趣味のカヌーを載せて、各地の自然を求めて走りまわるが、今回は、インターネットでこのミニコンサートを知って、ひまわり畑を訪れた。「この近くで道に迷いましたが、みなさん親切に案内してくれて、田舎の温かいコミュニティを感じました」と感心。「橋本市は、大阪のベットタウンとして、開発が進んでいますが、静かな田園風景も魅力です。いつまでも豊かな自然と、温かい人柄を大切にしてほしいです」と話した。
山田さんは「地域のコミュニケーションのお手伝いをしたいと、このミニコンサートを企画しました。最近は、流行ものに関心が寄せられ、古いものが敬遠されがちですが、今の時代を担う私たちの使命として、後世に何を伝えていくべきかを、しっかり考えていきたい」と話した。ひまわりの見ごろは、8月7日頃まで。