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ヒノキのヒモ作り半世紀~山里で柳さん夫婦

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柳さんが鉋で削り取る桧紐を受け取り束にしていく昌子さん
    柳さんが鉋で削り取る桧紐を受け取り束にしていく昌子さん
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柳さんが鉋で削り取る桧紐を受け取り束にしていく昌子さん
    桧紐を束ねて持つ昌子さん
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大切な鉋の刃を研ぐ柳さん
    大切な鉋の刃を研ぐ柳さん

昔から、寿司や菓子などの包装に使ってきた「桧紐(ひのきひも)」を作っている山里が、紀伊山地にある。標高650メートルの和歌山県高野町東富貴、柳利弘さん(73)昌子さん(67)夫婦方など3軒で、日本の〝包装文化〟に欠かせない「桧紐」の手作り作業を守り続けている。柳さん夫婦は「桧紐作りは約50年前、富貴地区に100軒もあったが、材料の銘木・桧が高価なため、採算が合わず激減しました。わが家も大変ですが、大事に使ってくれる消費者がおられるので、頑張っています」と明るく笑う。
桧紐は、関西で言う名前で、関東では「祝草(いわいそう)」と呼ぶ。柳さんが作る「桧紐」は、長さ1・1メートルと55センチの2種類で、いずれも幅約4センチ、厚さ0・2ミリ以下の形状。180~100年の吉野材を購入。柳さんは、天日干しの後、台に置き、鉋(かんな)で一気に「桧紐」の形に削り取る。向いで待機する昌子さんが、これを受け取りながら、100本を束ね、20束(2000本)を、1商品として完成させる。
大切なのは、いかに、桧を薄く、平らに、規格どおり削るか。そのためには、鉋の刃が、ほんのわずかでも、こぼれては、桧紐に傷がつく。柳さんは、「昔は作業場への出入りは、土足厳禁でした。目に見えない砂が、鉋の刃をだめにしては、いけないからです」と、この仕事の厳しさを説明する。
「桧紐」は、一番にいい香りがする。寒暖差があっても、ビニール紐のように伸び縮みしない。ヒノキチオールを含有しているので、抗菌作用がある。このため、箸(はし)や日用雑貨の問屋などを通じて、寿司店、菓子店などに出荷。主にそれらの包装用、贈答用の包装に重宝されてきた。戦後、クリスマスツリーに使われたし、漁師は船底に穴が開くと、水で膨張する桧紐を詰めていた、という話も残っている。
そして、柳さんは「何よりいいのは、桧紐はビニール紐と違って、土に帰ることです」と話し、昌子さんは「つまりエコですよ、エコ…」と、分かりやすく話を補ってくれた。
柳さんの話では約100年前、富貴地区の人が、奈良県桜井市の「桧紐」作りを習い、それを持ち帰って、たちまち広まったらしい。柳さんは50数年前から、この仕事を続けてきたという。
柳さんの作業場は、母屋の隣にあり、中にストーブ、椅子などを用意。常に友人知人が集まってきて、昌子さんにコーヒーをよばれ、世間話をする。「皆さん、看板を『喫茶店』にしたら、と言うんですよ」と楽しそう。
また、柳さんは、夫婦仲がいいことについて、「私が仕事をする際は、妻に上座に座ってもらいます。その下座で、私が何度も何度も、妻に頭を下げながら、桧を鉋で削っていますからね」と、その〝極意〟をもらしてくれた。


更新日:2011年6月20日 月曜日 01:07

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