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茅の輪くぐりで罪・穢(つみ・けがれを祓い清める♡橋本・隅田八幡神社で家族連れら「夏越の祓え(なごせのはらえ)祈願♪

国宝・人物画象鏡(じんぶつがそうきょう)の所蔵神社として名高い、和歌山県橋本市隅田町の隅田八幡神社=寺本佳文(てらもと・よしふみ)宮司=は、今夏も大きな茅の輪(ちのわ)を境内に飾り、多くの参拝者が静かに茅の輪をくぐって本殿前で2礼2拍手1礼、清らかな「夏越の祓え(なごせのはらえ)」を祈っている。

 

拝殿前に飾られた茅の輪は、太さ約15センチ、輪の大きさ直径約1・8メートルで、そこには「水無月(みなづき)の夏越(なごし)の祓(はらえ)する人は 千歳(ちとせ)の命延(の)ぶといふなり」と表記。「大祓(おおはらえ)」とは人々が日々の中で知らず知らずの間に犯した過ちや罪・穢(つみ・けがれ)を祓い清める日本古来よりの神事である。

 

家族連れや友人グループらは、同神社の用意した「大祓人形(おおはらえひとがた)」に氏名・年齢(数え年)や初穂料を書き、同人形を手に持ち、自らの体をなでて息を3回吹きかけ、もろもろの罪穢(つみけがれ)をそこに移して、同神社に差し出した後、厳かに茅の輪をくぐっている。

 

人形の初穂料は1体200円。「夏越の大祓」神事は6月30日午後に営まれ、神職が大祓詞(おおはらえことば)を奏上、人々の罪穢(つみけがれ)を祓い清め、健康と弥栄(いやさか)を祈ることになっている。

[茅の輪くぐりの俳句26句紹介]

をのこ抱き茅の輪をくぐる胸白き(山口青邨)

一人強し夜の茅の輪をくぐるわれ(杉田久女)

国学の徒としてくゞる茅の輪かな(森田峠)

夜詣や茅の輪にさせる社務所の灯(高浜虚子)

大金をもちて茅の輪をくぐりけり(波多野爽波)

星出でていよよ茅の輪の匂ふかに(永井龍男)

茅の輪くゞりて今年も守れる命かな(長谷川かな女)

行きずりの人も茅の輪の列に入り(高澤良一)

ちと乱る茅の輪をくぐり抜けに(高澤良一 )

鳶が笛吹いてゐたりし茅の輪かな(岸田稚魚)

いびつなる島の茅の輪をくぐりけり(岸田稚魚)

ありあまる黒髪くぐる茅の輪かな(川崎展宏)

あをあをと津軽が匂ふ茅の輪かな(鈴木鷹夫)

まだ誰も通らぬ茅の輪風が抜け(杉山伊都子)

ライオンの抜けてきさうな茅の輪かな(小野口正江)

三人に一つの月の茅の輪かな 古舘曹人(砂の音)

三日月の匂ふ茅の輪をくゞりけり(徳永山冬子)

人妻の茅の輪を抜けて戻りけり(松瀬青々)

吹かれ来て茅の輪くぐれり山の蝶(茂里正治)

天地の力もて結ひ茅の輪かな(長谷川櫂)

水たまりとんで茅の輪をくぐりけり(荻野ナミ

藪医者の先がけしたる茅の輪哉(正岡子規)

これ程に生きて茅の輪をくぐりけり(梶山千鶴子)

しとゞなる雨の茅の輪をくゞりけり(大川きよ女)

せがまれて茅の輪なんどもくぐりけり(後藤兼志)

ひと世経し如く茅の輪をくぐりけり(田村正義)

写真(上)は「夏越大祓」の旗が涼風にそよぐ隅田八幡神社。写真(中) 本殿前の大きな茅の輪。写真(下)は同神社の小池に開花している大葉擬宝珠(おおばぎぼうし)。


更新日:2025年6月24日 火曜日 20:49

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