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山河もまちも瑞々しい柿若葉に包まれる♪橋本・妙楽寺の愛宕山や紀の川フルーツライン沿い♡参拝・観光客らの心なごむ
全国に名だたる柿の名産地、橋本・伊都地方は、立夏過ぎの5月9日、山河もまちも無数の柿若葉に包まれ、多くの人々が自然豊かな初夏風景に心和ませている。
例えば、橋本市東家の真言律宗・妙楽寺の愛宕山付近の畑では、柿若葉が瑞々しく、眼下の橋本駅周辺の街並みでは南海電車が颯爽と往来、東には陵山(みささぎやま)古墳の森林もくっきり。
九度山町の紀の川フルーツライン(広域農道)沿いの山腹に広がる柿畑では、すべて新緑の柿若葉におおわれ、遥か彼方の葛城・金剛連峰さえも霞んで見える。
真言律宗・妙楽寺の愛宕山では時折、参拝者らが「神々しい初夏を感じます」とにこにこ。紀の川フルーツラインでは、高野参拝の家族連れや若者たちが、マイカーから降りて緑あふれる柿若葉に見入り、「秋にはおいしい柿が実りますように」と願っていた。
[季語・柿若葉の俳句17句紹介]
柿若葉妻の厨着小銭鳴り(能村登四郎)
ふるさとは早く蚊帳吊る柿若葉(角川春樹)
七時まだ日の落ちきらず柿若葉(久保田万太郎)
子の着物たッぷり栽ちぬ柿若葉(鈴木真砂女)
富める家の光る瓦や柿若葉(高濱虚子)
東京は雷雨と聞きし柿若葉(永井龍男)
柿若葉明けてしまひし牌(パイ)の音(永井龍男)
柿若葉山家の棟のやゝ秀づ(水原秋桜子)
柿若葉丘の南は田もまぶし (水原秋桜子)
柿若葉いっぽん激し鄙の寺(高澤良一)
柿若葉はっと蔵壁ありにけり(高澤良一)
節目多き棺板厚し柿若葉(中村草田男)
茂山やさては家ある柿若葉(与謝蕪村)
柿若葉老い給ふとはいふまじく(中村汀女)
言ひのこす用の多さよ柿若葉(中村汀女)
しんしんと月の夜空へ柿若葉 中村汀女
小鏡をかけて用足り柿若葉(中村汀女)
写真(上)は愛宕山から眺めた柿畑とJR・南海橋本駅周辺の街並みと南海高野線を走る電車。写真(中)は柿若葉のクローズアップ。写真(下)は柿若葉の彼方に見える陵山古墳の初夏の森林風景。