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神々しい松の芯…秀吉ゆかりの駒繋ぎの松♪橋本の真言律宗・利生護国寺♡参拝・観光客らスマホ画像に収める
和歌山県橋本市隅田町の真言律宗・利生護国寺の豊臣秀吉ゆかりの「駒繋ぎの松」は4月30日、枝々から松の芯が神々しく直立、境内では山吹やアザレア(躑躅)が咲いて、初夏の足音さへ聴こえてきそう。
同寺は奈良時代に聖武天皇の勅命で名僧・行基が創建、弘安年間44(1278~88)に鎌倉幕府執権の北条時頼が再興した。
「駒繋ぎの松」とは文禄3年(1594)、太閤秀吉が母の3回忌で高野山へ参詣。その帰途の際、同寺に止宿して馬を繋いだ松のことで、それは境内を包むほどの大樹だったが、往年の風圧で倒木。
現在の「駒繋ぎの松」は改めて植樹した高さ約10メートルの若木で毎春、神々しい松の芯が生まれている。
この日、同寺を訪れる参拝・観光客らは、地元の人たちから「名僧・行基創建の寺」であり、秀吉の「駒繋ぎの松」と聞いて大喜び。本堂はもちろん「駒繋ぎの松」にも手を合わせた後、スマホ画像に収めていた。
[季語・松の芯の俳句15句紹介]
僧訪ふに松の芯見て大徳寺(森澄雄)
昼が夜となるめでたさや松の芯(宇多喜代子 )
松の芯ときに女も車座に(宇多喜代子)
松の芯みていつまでも畳の上(桂信子)
テラスより見てことごとく松の芯(桂信子)
松の芯顔出すものへ夕日の紅( 桂信子)
志松にもありて松の芯(鷹羽狩行)
松の芯立ちて城址に人あそぶ(長谷川かな女)
武蔵野の鳥来る松の芯無限(長谷川かな女)
朝毎の名演奏者緑立つ(石田波郷)
流鏑馬に雨の上りし緑立つ(後藤比奈夫)
こぞり立つ松の緑の二十本(稲畑汀子)
松葉散る松の緑の伸びにけり(正岡子規)
かなしみの人の飲食松の芯(山本洋子)
松の芯浪うらうらと寄せにけり(高澤良一)
写真(上)は松の芯が神々しい利生護国寺の「駒繋ぎの松」。写真(中)は同寺・山門から眺めた素敵な本堂と「駒繋ぎの松」。写真(下)は境内の山吹の花。