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藤の花房や錦鯉の遊泳楽しむ♪橋本の高野山真言宗・子安地蔵寺♡ゴールデンウィークは最高潮に
名高い関西花の寺24番「藤の寺」である、和歌山県橋本市菖蒲谷94の高野山真言宗・子安(こやす)地蔵寺=島田弘恭(しまだ・こうきょう)住職=で4月24日、無数の藤の花房がかがやき、大勢の参拝・観光客の心を和ませた。
同寺は天平9年(737年)に行基菩薩が開基。御本尊・地蔵菩薩像は行基菩薩の手彫りで、紀州徳川家の安産菩提所。山門前や境内には紫や白など8種類25本の藤が植えられている。
この日、訪れた家族連れや友人グループは、山門前の九尺藤を眺めた後、境内の藤棚から垂れ下がる花房や、そばの小池で遊泳する錦鯉を眺めてうっとり。
さらに石段を上って、本堂や藤棚わきの子育て地蔵尊に合掌した後、藤や錦鯉のスマホ撮影などを楽しんでいた。
今年のゴールデンウィーク=4月26(土)~5月6日(火)=も参拝・観光客で賑わいそう。入山料と駐車料はいずれも300円。
[季語・藤の花の俳句19句紹介]
手の届く低き藤棚存しあり(後藤夜半)
手をかざす我に藤房揺れ応へ(高濱年尾)
激流に短か藤房花終る(山口誓子)
藤房の揺れる長さの違ふ風(稲畑汀子)
藤房の盛り上がらむとしては垂れ(鷹羽狩行)
女の心触れあうてゐて藤垂るる(桂 信子)
藤咲くや瀬がしらはしるあめの魚(水原秋櫻子)
藤垂れてわが誕生日むらさきに(山口青邨)
藤垂れてこの世のものの老婆佇つ( 三橋鷹女)
藤垂れて春蚕はねむりさめにけり(加藤楸邨)
瀬を見ても酔ふ人の旅に藤垂れて(久米正雄)
誘はるる藤咲くと聞き奈良と聞き(稲畑汀子)
女の心触れあうてゐて藤垂るる(桂信子)
藤咲いて天のしづけさ垂れにけり(鷲谷七菜子)
喪にこもる藤咲きいでしさへ知らず(久保田万太郎)
藤咲くや日もうらうらと奈良の町(芥川龍之介)
花ちりて藤咲までは茶屋淋し(井原西鶴)
ほととぎす宿借るころの藤の花(松尾芭蕉)
鷹の巣の断崖藤の花かけて(山口青邨)
写真(上)は子安地蔵寺・本堂前の藤棚にかがやく花房と可愛い子ども地蔵。写真(中)は藤棚わきの小池で遊泳するる錦鯉を楽しむ男性。写真(下)は藤棚をくぐり本堂へ向かう人たち。