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水仙、神々しく咲いた橋本・丸高稲荷神社♡87基の鳥居参道沿い~参拝者「ここは四季の花咲く聖地です」♪
高野山麓・橋本市が寒風に包まれた2月19日、隅田八幡神社の末社・丸高稲荷(まるたかいなり)神社の境内では真っ白な水仙が神々しく開花、その高台から望める紀伊山地も葛城金剛連峰も淡い吹雪にかすみ、参拝者の心を癒していた。
橋本市の隅田八幡神社は、県無形民俗文化財の担ぎ屋台(かつぎだんじり)祭り、丸高稲荷神社は名高い桜の名所。とくに大鳥居から高台の丸高稲荷までの参道には87基もの朱塗りの鳥居が続いている。
この日、参道沿いの随所では、雪にも勝る真っ白な水仙がいっぱい開花。朱塗りの鳥居を一層鮮やかに示し、南西では高野山などの紀伊山脈、北東では葛城・金剛連峰が吹雪状の雲に霞んでいる。
時折、朱塗りの鳥居をくぐって訪れる家族連れやご高齢の方々は、お稲荷様にお祈りしたあと水仙にも合掌して、「ここは四季折々、素敵な花の咲く聖地であり、この寒さもいただきもの」と喜んでいた。
[季語・水仙の俳句21句紹介]
水仙のしづけさをいまおのれとす(森澄雄)
水仙に黄檗の僧老いにけり (正岡子規)
何も彼も水仙の水も新しき(正岡子規)
佛壇の障子煤けて水仙花(寺田寅彦)
佛舎利を祭る卓や水仙花(寺田寅彦)
日についでめぐれる月や水仙花(高浜虚子)
明るさは海よりのもの野水仙(稲畑汀子)
松過ぎの水仙さびし木瓜活けよ(永井龍男)
水仙にわびて味噌焼く火桶哉(子規)
水仙の香も潮の香も路地のもの(稲畑汀子)
水仙やホテル住ひに隣なく(久保田(万太郎)
水仙や一日のばす誕生日( 五十嵐播水)
水仙や夜の影もてる飾太刀(五十嵐播水)
水仙や寒き都のここかしこ(蕪村)
水仙や日は中空にかゝりたる(高浜虚子)
水仙や雨に霰に戸を閉めて(中村汀女)
水仙をよくよく見たる机かな(桂信子)
水仙を生けしこころに習ひけり(後藤夜半)
水仙を買ひ風塵にまぎれ行き(中村汀女)
石塊に水仙挿して嗚呼わが墓(三橋鷹女)
蛸壷に水仙を活けおほせたり(正岡子規)
写真(上、中)は丸高稲荷神社境内で咲いた水仙と朱塗りの鳥居の向こうに霞む高野山など紀伊山脈。写真(下)は同神社から眺めた葛城・金剛連峰の一角。