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寒さ忘れる「冬の虹」出現♡ JR・南海橋本駅の大空またぐ~氷雨・寒風に冬日照り陰り
高野山麓・橋本市は2月17日、寒風に氷雨があおられ、JR・南海橋本駅をまたぐように冬の虹が出現、お日さまが雲に遮られるとともに消え去り、夢のような厳寒風情をくりひろげた。
珍しい冬の虹が出現したのは午後5時ごろ。細かな氷雨と寒風がひょうひょうと吹きすさぶ中、雲間から冬日が照り陰り。やがて夏と錯覚するような「虹の架け橋」が浮かびあがってきた。
この冬の虹は、貴重な陵山(みささぎやま)古墳の森から橋本駅上空を南へ大きくまたぎ、紀の川左岸の山々まで続いており、その下を南海高野線とJR和歌山線の電車が颯爽と往来している。
たまたま「虹の架け橋」に気づいた市民らは目をぱちくり。「しばらく厳寒を忘れさせてくれました」と白い息を吐いていた。
[季語・冬の虹の俳句15句紹介]
指させばたちまち消ゆる冬の虹(黛 まどか)
神は地上におはし給はず冬の虹(飯田蛇笏)
翁眉うごいて冬の湖の虹(岡井省二)
つながらぬ冬虹旅は芦がくれ(鷲谷七菜子)
冬虹の端とどかざる海の飢(鷲谷七菜子)
国飢ゑたりわれも立ち見る冬の虹(西東三鬼)
冬の虹ありしと言へる方を見る(上田五千石)
冬の虹消えたるあとに茜さす(上田五千石)
冬の虹あわてふためき酒の仲間(金子兜太)
冬の虹はかなさはあざやかさかも(細見綾子)
冬の虹水平線に蒼白に(中村苑子)
冬の虹消えぬ強さもやさしさも(中村草田男)
冬虹や鬼洗濯の浦まがる()角川源義)
出帆に手向けし冬の虹衰ふ(山口誓子)
古稀迎ふおのれ忘れて冬虹見て(三橋鷹女)
写真(上、中)は陵山古墳の森から現れた冬の虹と颯爽と走る南海電車。写真(下)は紀の川南岸の山々に現れた冬の虹。
更新日:2025年2月17日 月曜日 23:45